シナネンホールディングスは21年3月期利益予想を上方修正
- 2021/4/30 08:42
- IR企業情報
(業績修正速報)
シナネンホールディングス<8132>(東1)は4月28日の取引時間終了後に21年3月期利益予想の上方修正を発表した。エネルギーソリューション事業における差益確保などで、営業・経常利益は従来の減益予想から一転して大幅増益予想とした。株式譲渡に伴って特別損失を計上するが、当期純利益は減益幅が縮小する見込みだ。株価は反発の動きを強めている。上方修正も好感する動きとなりそうだ。なお5月14日に21年3月期決算発表を予定している。
■21年3月期の利益を上方修正して営業・経常大幅増益予想
21年3月期の連結業績予想は、従来予想に対して売上高を90億円下方修正、営業利益を7億円上方修正、経常利益を12億円上方修正、親会社株主帰属当期純利益を11億円上方修正して、売上高が20年3月期比8.5%減の2170億円、営業利益が18.2%増の29億円、経常利益が36.2%増の30億円、親会社株主帰属当期純利益が13.0%減の26億円とした。配当予想は据え置いた。
売上高は、原油価格やプロパンCPの急激な下落に伴う販売単価の低下、夏場の平均気温上昇という天候要因による販売数量の減少で従来予想を下回る。
営業利益は、エネルギーソリューション事業における原油市況変動に対応した仕入施策徹底による差益確保、抗菌事業における北米向け抗菌剤の販売好調などが寄与して従来予想を上回り、減益予想から一転して大幅増益予想とした。
経常利益は、営業利益の増加に加えて、韓国における大型陸上風力発電事業の計画遅延で想定していた営業外費用の発生が翌期以降にズレ込むことも寄与して従来予想を上回り、減益予想から一転して大幅増益予想とした。
親会社株主帰属当期純利益については、連結子会社のSICC社(ブラジル)の株式譲渡(21年10月1日予定)に伴って特別損失4億円を計上するが、一方で特別利益に固定資産譲渡益21億円(概算)を計上することが寄与して、従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みとした。
■株価は反発の動き
株価は反発の動きを強めている。上方修正も好感する動きとなりそうだ。4月28日の終値は3040円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS239円06銭で算出)は約13倍、時価総額は約397億円である。