インテージホールディングスは21年6月期予想を2回目の上方修正

(決算速報)
 インテージホールディングス<4326>(東1)は5月11日の取引時間終了後に21年6月期第3四半期累計連結業績を発表した。需要が回復基調となって従来予想を上回った。そして通期業績・配当予想を上方修正した。業績予想の上方修正は2月9日に続いて2回目である。さらに3回目の上振れの可能性が高いだろう。株価は年初来高値圏で推移している。上方修正を評価して上値を試す展開を期待したい。

■21年6月期予想を2回目の上方修正、さらに3回目の上方修正の可能性

 21年6月期第3四半期累計(20年7月~21年3月)の連結業績は、売上高が451億22百万円、営業利益が44億44百万円、経常利益が51億69百万円、四半期純利益が37億71百万円だった。

 決算期変更で前期(20年6月期)が15ヶ月決算のため、参考値として前年同一期間(19年7月~20年3月)との比較で見ると、売上高は0.5%増収、営業利益は0.3%増益、経常利益は14.1%増益、四半期純利益は22.0%増益だった。

 新型コロナ影響で一部業務に延期や中止が発生したが、第2四半期(20年10月~12月)に需要が回復基調となり、第3四半期(21年1月~3月)には3月期決算企業を中心にパネルデータ需要が高まった。リモートワーク主体の働き方による効率化で利益率も向上した。

 マーケティング支援(消費財・サービス)は0.8%減収で11.6%減益、マーケティング支援(ヘルスケア)は7.0%増収で30.4%増益、ビジネスインテリジェンスは4.8%減収で38.7%減益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高127億14百万円で営業利益2億66百万円、第2四半期は売上高146億16百万円で営業利益16億19百万円、第3四半期は売上高177億92百万円で営業利益25億59百万円だった。

 通期連結業績予想(2月9日に上方修正、5月11日に2回目の上方修正)は、売上高が580億円、営業利益が45億50百万円、経常利益が52億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が38億円とした。また連結配当性向の目標値を引き上げ、配当予想も期末11円上方修正して35円(期末一括)とした。20年6月期(15ヶ月決算)との比較で15円増配となる。

 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が77.8%、営業利益が97.7%、経常利益が98.5%、当期純利益が99.2%と高水準である。第4四半期を保守的に見込んでいるが、通期予想は3回目の上振れの可能性が高いだろう。

■株価は上値試す

 株価は年初来高値圏で推移している。上方修正を評価して上値を試す展開を期待したい。5月11日の終値は1356円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円08銭で算出)は約14倍、時価総額は約548億円である。

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