エイジアは22年3月期大幅増収増益・増配予想

(決算速報)
 エイジア<2352>(東1)は5月11日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。のれん償却で営業・経常・最終減益だが、EBITDAは増収効果で2桁増益だった。22年3月期はM&A効果やクラウドの成長で大幅増収増益・増配予想としている。また中期経営計画の目標値も上方修正した。収益拡大基調を期待したい。株価は徐々に下値を切り上げている。大幅増益予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期EBITDA2桁増益、22年3月期大幅増収増益・増配予想

 21年3月期の連結業績(第3四半期からCONNECTY HOLDINGを新規連結)は、売上高が20年3月期比25.6%増の23億56百万円、EBITDAが10.9%増の5億65百万円、営業利益が11.0%減の4億11百万円、経常利益が9.6%減の4億25百万円、親会社株主帰属当期純利益が30.6%減の2億22百万円だった。配当は2円増配の25円(期末一括)とした。

 CONNECTY HOLDINGの新規連結(6ヶ月分)やクラウドの成長で大幅増収となり、EBITDAが増収効果で人件費や仕入・外注加工費の増加などを吸収して2桁増益だった。営業利益、経常利益、当期利益はソフトウェア資産償却費、のれん償却費、株式報酬費用の増加などで減益だった。

 アプリケーション事業(e-CRMシステム)は16.8%増収だった。クラウドが18.4%増収と成長した。コンサルティング事業は75.8%増収だった。CONNECTY新規連結でサイト制作などが大幅伸長した。なおオーダーメイド事業はアプリケーション事業への経営資源投入で新規受注を抑制しているため58.0%減収、EC事業(子会社ままちゅ)は21.3%増収だがコロナ禍による商材仕入遅れなどで赤字継続した。

 22年3月期連結業績予想は、売上高が21年3月期比33.7%増の31億50百万円、EBITDAが50.3%増の8億50百万円、営業利益が45.8%増の6億円、経常利益が41.1%増の6億円、親会社株主帰属当期純利益が52.3%増の3億39百万円としている。配当予想は5円増配の30円(期末一括)とした。

 CONNECTY HOLDINGの通期連結(21年3月期は6ヶ月分)やクラウドの成長(25%増収の計画)で大幅増収増益予想としている。セグメント区分をエンタープライズ・ソフトウェア事業、デジタル・マーケティング運用支援事業、その他に変更する。

 なお中期経営計画の目標値も上方修正して、23年3月期の目標を売上高38億円(従来目標26億円)、EBITDA11億円(同8億円)とした。収益拡大基調を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は徐々に下値を切り上げている。大幅増益予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。5月10日の終値は1844円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円34銭で算出)は約22倍、時価総額は約81億円である。

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