サンコーテクノは22年3月期実質営業・経常増益予想

(決算速報)
サンコーテクノ<3435>(東2)は5月12日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。各種設備工事需要の減少で主力のあと施工アンカーの販売が減少して営業・経常微減益だった。22年3月期は収益認識基準変更で増減率を非記載だが、実質営業・経常増益予想だろう。収益拡大を期待したい。株価は3月の年初来高値圏から反落したが調整一巡感を強めている。戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期営業・経常微減益、22年3月期実質営業・経常増益予想

 21年3月期連結業績は、売上高が20年3月期比3.0%減の179億40百万円、営業利益が2.2%減の14億75百万円、経常利益が3.2%減の14億81百万円、親会社株主帰属当期純利益が1.8%増の10億26百万円だった。配当は20年3月期と同額の26円(期末一括)とした。

 ファスニング事業は3.0%減収で6.6%減益だった。インフラ関連を中心に完成工事高が増加したが、各種設備工事需要が減少して主力のあと施工アンカーの販売が減少した。機能材事業は2.9%減収だが15.7%増益だった。電動油圧工具関連、電子基板関連、FRPシート関連、アルコール検知器関連が減少したが、包装・物流機器関連のM&A効果が通期寄与した。

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が183億50百万円、営業利益が15億20百万円、経常利益が15億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が10億20百万円としている。配当予想は2円増配の28円(期末一括)である。

 収益認識に関する企業会計基準第29号を適用するため増減率は非記載だが、21年3月期実績との比較で売上高は2.3%増収、営業利益は3.1%増益、経常利益は2.6%増益、親会社株主帰属当期純利益は0.6%減益となる。新型コロナウイルスの影響は当面続くと想定しているが、公共投資が堅調に推移して実質営業・経常増益予想だろう。収益拡大を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は3月の年初来高値圏から反落したが調整一巡感を強めている。戻りを試す展開を期待したい。5月11日の終値は929円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS129円67銭で算出)は約7倍、時価総額は約81億円である。

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