KeyHolderは21年12月期1Q大幅増収・黒字化、通期上振れの可能性

(決算速報)
 KeyHolder<4712>(JQ)は5月13日の取引時間終了後に21年12月期第1四半期連結業績を発表した。M&Aや事業再編などで大幅増収・黒字化した。通期は成長加速に向けた先行投資などで減益予想としているが、上振れの可能性がありそうだ。収益改善基調を期待したい。株価は下値を切り上げている。黒字化を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年12月期1Q大幅増収・黒字化、通期据え置きだが上振れの可能性

 21年12月期第1四半期の連結業績(IFRS)は売上収益が前年同期比2.2倍の37億06百万円で、営業利益が6億97百万円の黒字(前年同期は1億88百万円の赤字)、四半期純利益が9億86百万円の黒字(同1億37百万円の赤字)だった。M&Aや事業再編などで大幅増収・黒字化した。

 総合エンターテインメント事業では新規所属の女優・タレント・アーティストが増加し、積極的な活動を展開した。セグメント別利益は、総合エンターテインメント事業が7億50百万円(前年同期は1億20百万円の赤字)、映像制作事業が2.4倍の77百万円、広告代理店事業が60百万円(同30百万円の赤字)、その他が13百万円の赤字(同8百万円の赤字)だった。なお乃木坂46合同会社に係る持分法投資利益7億31百万円、および投資有価証券評価益3億22百万円を計上した。

 通期連結業績予想は据え置いて売上収益が20年12月期比40.2%増の150億円、営業利益が37.7%減の10億円、親会社株主帰属当期純利益が34.1%減の8億50百万円としている。

 ノースリバーの通期連結や総合エンターテインメント事業の拡大などで大幅増収だが、新たな一手としてエージェント構想を進めており、さらなる成長加速に向けた先行投資などを考慮している。また第1四半期に持分法投資利益および投資有価証券評価益を計上したが、今後の市場動向の変化を予測することは困難として、通期予想を据え置いた。ただし通期予想は上振れの可能性がありそうだ。収益改善基調を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価(20年8月15日付で10株を1株に併合)は下値を切り上げている。黒字化を評価して戻りを試す展開を期待したい。5月13日の終値は1077円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円04銭で算出)は約22倍、時価総額は約187億円である。

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