ジェイエスエスは新型コロナ影響で22年3月期予想未定、株価は下値限定的

(決算速報)
 ジェイエスエス<6074>(JQ)は5月14日の取引時間終了後に21年3月期業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減収減益・最終赤字だったが、営業利益と経常利益は従来予想に対して上振れ着地した。22年3月期は新型コロナウイルスの影響が不透明なため未定としている。収益回復を期待したい。株価は年初来高値圏から反落したが大きく下押す動きは見られない。目先的には業績予想未定を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。

■21年3月期営業・経常減益だが上振れ着地、22年3月期予想未定

 21年3月期の業績(非連結)は、売上高が20年3月期比23.4%減の64億94百万円、営業利益が78.2%減の81百万円、経常利益が77.0%減の90百万円、当期純利益が特別損失の計上で4億40百万円の赤字(20年3月期は1億85百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスに伴う臨時休業や在籍会員数減少で減収減益だったが、コストコントロール徹底、本社部門の効率化による労務費削減などで営業利益と経常利益は従来予想に対して上振れ着地した。期末合計会員数は7.0%減の9万329人(子供が6.5%減の8万331人、大人が11.3%減の9998人)となった。なお特別利益に助成金収入1億84百万円、特別損失に減損損失2億68百万円、新型コロナウイルス感染症による損失5億22百万円を計上した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高9億41百万円で営業利益6億56百万円の赤字、第2四半期は売上高18億22百万円で営業利益5億71百万円、第3四半期は売上高19億22百万円で営業利益1億59百万円、第4四半期は売上高18億09百万円で営業利益7百万円の黒字だった。

 22年3月期の業績(非連結)予想は、新型コロナウイルスの影響が不透明なため未定としている。なお新規施設については、既存施設の新築移転を含めて2店舗程度の開設を計画している。収益回復を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は年初来高値圏から反落したが大きく下押す動きは見られない。目先的には業績予想未定を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。5月14日の終値は529円、時価総額は約21億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る