アイリッジは21年3月期上振れ着地、22年3月期大幅増収・営業増益予想

(決算速報)
 アイリッジ<3917>(東マ)は5月14日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を受けたが、従来予想に対して上振れて着地した。売上高が想定を上回り、粗利益率改善なども寄与して営業利益は概ね前期並み、経常利益は増益に転じた。22年3月期は大幅増収・営業増益予想(レンジ予想)としている。収益拡大を期待したい。株価は安値圏で軟調だが、大幅増収・営業増益予想を評価して反発を期待したい。

■21年3月期上振れ着地、22年3月期大幅増収・営業増益予想

 21年3月期の連結業績は、売上高が20年3月期比18.3%減の43億63百万円、営業利益が1.6%減の1億13百万円、経常利益が6.9%増の1億22百万円、親会社株主帰属当期純利益が12百万円の黒字(20年3月期は81百万円の赤字)だった。従来予想に対して上振れて着地した。

 オフラインプロモーション領域が新型コロナウイルスの影響を受けたため前期比減収だが、第4四半期にアプリ開発やアプリマーケティングを中心とするデジタルマーケティング関連の売上が増加し、売上高が従来予想に対して上振れた。さらに粗利益率改善なども寄与して営業利益は概ね前期並み、経常利益は増益に転じた。

 サービス別に見ると、月額報酬は27.7%増収と高い成長を維持したが、アプリ開発・コンサル・プロモーション等はオフラインプロモーション領域が新型コロナウイルスの影響を受けたため26.1%減収だった。全体の売上総利益率は開発体制強化や内製化率向上の効果で7.6ポイント改善した。なお単体ベースの営業利益は過去最高だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高9億81百万円で営業利益28百万円の赤字、第2四半期は売上高11億04百万円で営業利益13百万円の黒字、第3四半期は売上高10億31百万円で営業利益27百万円の黒字、第4四半期は売上高12億46百万円で営業利益1億円の黒字だった。

 22年3月期連結業績予想(経常利益と親会社株主帰属当期純利益は非開示)は、売上高が48億円~55億円(21年3月期比10.0%増~26.1%増)、営業利益が1億50百万円~2億円(同32.7%増~76.9%増)としている。

 新型コロナウイルス感染再拡大によるオフラインプロモーションへの影響を考慮してレンジ予想とした。成長に向けた投資を継続するが、月額報酬やアプリ開発が牽引して大幅増収・営業増益予想としている。収益拡大を期待したい。

■株価は反発期待

 株価は安値圏で軟調だが、22年3月期大幅増収・営業増益予想を評価して反発を期待したい。5月14日の終値は745円、時価総額は約52億円である。

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