立花エレテックは22年3月期営業・経常増益予想、株価は出直り期待

(決算速報)

立花エレテック<8159>(東1)は5月14日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で大幅減収減益だった。22年3月期は増収、営業・経常増益予想としている。収益回復を期待したい。株価は上値を切り下げる形でやや軟調だが、営業・経常増益予想を評価して出直りを期待したい。

■21年3月期減収減益、22年3月期は営業・経常増益予想

 21年3月期連結業績は売上高が20年3月期比5.3%減の1614億40百万円、営業利益が33.2%減の40億33百万円、経常利益が31.4%減の43億88百万円、親会社株主帰属当期純利益が21.2%減の34億57百万円だった。配当は11円減配の37円(第2四半期末17円、期末20円)とした。

 新型コロナウイルスによる経済収縮の影響で需要が減少した。FAシステム事業は設備投資需要が鈍く11.9%減収で30.6%減益だった。半導体デバイス事業は中国での需要回復やM&A効果などで13.3%増収だが、産業向け需要が苦戦して32.3%減益だった。施設事業は更新案件の延期・中止などにより14.1%減収で51.8%減益だった。なお特別利益に負ののれん発生益3億95百万円を計上した。

 四半期別に見ると第1四半期は売上高347億10百万円で営業利益6億73百万円、第2四半期は売上高402億98百万円で営業利益9億72百万円、第3四半期は売上高384億50百万円で営業利益9億45百万円、第4四半期は売上高479億82百万円で営業利益14億43百万円だった。

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が21年3月期比8.4%増の1750億円、営業利益が14.1%増の46億円、経常利益が9.4%増の48億円、親会社株主帰属当期純利益が4.5%減の33億円としている。配当予想は3円増配の40円(第2四半期末20円、期末20円)である。

 新型コロナウイルスの影響の不透明感が強いが、設備投資需要の緩やかな回復を見込み増収、営業・経常増益予想としている。当期純利益は前年の特別利益が剥落するため減益予想としている。収益回復を期待したい。

■株価は出直り期待

 株価は上値を切り下げる形でやや軟調だが、営業・経常増益予想を評価して出直りを期待したい。5月14日の終値は1499円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS130円76銭で算出)は約11倍、時価総額は約390億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る