【注目銘柄】パンチ工業は連日の年初来高値、連続の3ケタ増益純利益と大幅増配買い増勢

注目銘柄

 パンチ工業<6165>(東1)は、3日に49円高の683円と4営業日続伸して引け、東証第1部値上がり率ランキングの第9位に躍り出るとともに、取引時間中には685円まで買い進まれ連日の年初来高値更新となった。今2022年3月期純利益が、連続の3ケタ増益と予想され、配当も、大幅増配を予定していることを手掛かりに値ごろ割安株買いが増勢となった。新型コロナウイルス感染症のワクチンの大規模接種が急ピッチに進んでいることも、同社の注射器用の金型の需要増加につながるとしてサポート材料視されている。

■電子部品・半導体関連向けが続伸し減損損失一巡も寄与

 同社の業績は、前2021年3月期の第3四半期(3Q)に入って様変わりとなった。第2四半期まで前期業績を下方修正し、配当も無配転落したのとは対照的に、3Q以降は、今年2月、3月と2回も業績を上方修正して純利益は、16億7600万円(前々期比2.35倍)とV字回復、無配転落予想だった配当も、年間2円(前々期実績2円)に復元増配した。中国で早期に経済活動が再開されて景気が回復し、金型需要は、自動車関連向けは低調に推移したものに、電子部品・半導体関連が前々期を上回り、国内では、医療機器関連で集中的な受注があり、前々に計上した減損損失が峠を越し、グループ全体で経費削減に取り組んだことなどが要因となった。

 続く今2022年3月期業績は、売り上げ365億円(前期比12.3%増)、営業利益22億円(同34.4%増)、経常利益21億円(同28.2%増)、純利益14億5000万円(同3.03倍)と予想されている。自動車関連の需要が急回復し生産が持ち直したことなどが業績押し上げ要因となる。配当は、年間8円に大幅増配を予定している。

■2018年に1533円の高値実績がありなおPER10倍の割安修正余地

 株価は、昨年11月の前期業績の下方修正・無配転落で405円まで売られたが、今年2月の業績上方修正で614円へリバウンドし、3月の再上方修正・増配では637円高値まで買い進まれ、25日移動平均線出没で下値を確認して上放れ年初来高値追いとなった。この間、4日間で窓を開けて20%超の急伸となり、高値での利益確定売りの反動も想定されるが、PERは10倍台、PBRは1.20倍となお割安で、押し目買い妙味を示唆している。2018年1月には上場来高値1533円まで買われた高値実績もあり、2019年4月の709円高値抜けから2018年8月以来の1000円大台奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る