オリンパスは科学事業の分社化の検討を開始、迅速な意思決定が可能に

■主力の医療分野に経営資源を投入し経営基盤強化へ

 オリンパス<7733>(東1)は4日、科学事業の分社化に関する検討を開始したと発表。

 オリンパスの科学事業は、1919年の創立時から開発・製造する顕微鏡をはじめ、工業用内視鏡、非破壊検査機器、蛍光X線分析装置といった主力製品を通じ、生命科学の研究や安全・安心な社会の実現に寄与している。高品質な製品に加え、顧客ワークフロー全体の効率を改善するソリューションにより、科学事業の主力製品はいずれもグローバルでトップクラスのシェアを獲得している。

 業績においても、2020年3月期まで3期連続で増収増益を達成し連結業績に貢献している。2021年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響を受け減収減益だったが、2022年3月期は事業環境の回復や費用の効率化等の取り組みにより、新型コロナウイルス感染症による影響が顕在化する前の2020年3月期を上回る売上高・営業利益となる見通し。

 同社は、真のグローバルなメディカル・テクノロジーカンパニーとして、持続的な成長を実現させるための経営戦略を2019年11月6日付で公表した。同経営戦略に基づき、内視鏡事業と治療機器事業を中心とした医療分野に経営資源を投入し、持続的な成長を継続する経営基盤の強化に努めている。

 このような状況において、同社は、科学事業に関して、持続的な成長と収益性向上に向けた取り組みを加速させるためにグローバルで分社し、分社した新会社において、事業特性に合ったグローバルな事業一貫体制と機動的かつ迅速な意思決定を可能にする経営体制を確立する。また、同社においては、医療分野に最適な経営基盤を構築し、経営資源をより戦略的に投入することが、持続的な成長を確実にすると考えている。このため、事業の運営を分けることが、同社グループ全体の企業価値向上に資するとの判断に至り、科学事業の分社化を検討することにした。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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