【どう見るこの株】NexToneは上値試す、22年3月期大幅増収増益予想

 NexTone<7094>(東マ)は著作権管理・利用促進を行う著作権エージェントである。22年3月期大幅増収増益予想である。音楽・動画配信需要の拡大や管理楽曲獲得の増加で収益拡大基調だろう。株価は急反発して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■著作権エージェント

 楽曲著作権者と利用者の間に立ち、著作権管理・利用促進を行う著作権エージェントである。

 著作権等管理事業(著作権管理=著作権者から委託を受けた音楽著作物の利用許諾や著作物使用料の徴収・分配、デジタルコンテンツディストリビューション=国内外の音楽配信プラットフォームに向けた音楽・映像コンテンツ供給)を主力として、キャスティング事業(コンテンツ利用促進コーディネート)や、その他事業(著作権・原盤等の権利処理システム、コンテンツ配信関連システムの開発)も展開している。

 21年3月期の売上高構成比は著作権等管理事業が88%、キャスティング事業が11%、その他事業が1%だった。期末の著作権管理楽曲数は22万2049曲、デジタルコンテンツディストリビューション業務における取扱原盤数は77万8681原盤となった。

■22年3月期大幅増収増益予想

 22年3月期連結業績予想は、売上高が21年3月期比30.2%増の79億70百万円、営業利益が35.3%増の7億30百万円、経常利益が35.2%増の7億30百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が22.0%増の4億60百万円としている。

 管理楽曲数28%増を前提として、著作権等管理事業が32.0%増収、キャスティング事業が7.0%増収の計画としている。人件費やシステム関連費用が増加するが、増収効果で吸収して大幅増益の計画としている。

 著作権等管理事業は管理楽曲数・取扱原盤数の増加と配信市場拡大を背景に、著作権管理・DDともに引き続き大幅伸長を見込む。キャスティング事業ではイベント中止をある程度織り込み、代替利用としての家庭向けライブ配信サポートなど新規案件を積極展開する。21年4月に開始した海外徴収については、入金が下期以降となるため業績への影響は軽微としている。音楽・動画配信需要の拡大や管理楽曲獲得の増加で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価(21年2月1日付で株式3分割)は5月の直近安値圏から急反発している。そして戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。6月4日の終値は3195円、時価総額は約305億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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