■塩野義製薬と共同開発した検査キット・試薬が適応追加承認を取得
シスメックス<6869>(東1)は6月8日、急伸商状となり、9時40分にかけて10%高に迫る1万1805円(1030円高)まで上げて大きく出直っている。
7日、塩野義製薬<4507>(東1)と共同開発したTh2ケモカイン・TARC キット「HISCL TARC 試薬」について、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性患者の重症化リスクの判定補助を使用目的とする適応追加の承認を同日付で取得したと発表し、注目集中となった。
発表によると、COVID-19は、初期症状が軽症であっても後に急速に症状が進行するリスクのある疾患で、その見極めが難しい。
こうした中で、重症化する患者さんは発症初期から血清中のTARC値が低値を示すことが確認されており、重症化を早期から予測できる分子マーカーとしてTARCの有用性が示されている。本検査キットは、シスメックス製の全自動免疫測定装置によってTARCを簡便に測定することが可能。重症化予測に有用な新たな診断法が追加され、リスクの高い患者さんを入院管理、リスクの低い患者さんを宿泊療養や自宅療養とするなど個別に最適な措置につなげていくことが期待される。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)