合同産業とリコーは上水道施設を利用したマイクロ水力発電を開始

■第一弾として、山梨県の東部地域広域水道企業団施設内に発電所を設置

 合同産業とリコー<7752>(東1)は、地域の再生可能エネルギー(再エネ)の普及促進に向けて、上水道施設を利用したマイクロ水力発電を開始する。(写真=東部地域広域水道企業団施設内に導入されたマイクロ水力発電システム)

 第一弾として、「東部地域広域水道企業団施設内小水力発電所」(山梨県大月市)を設置し、6月から発電を開始した。水道設備の付加価値を高めたいという考えから、大月市と上野原市を構成市として水道事業を運営する東部地域広域水道企業団の賛同を得て、既存設備の有効活用についての新しいビジネススキームとして、維持・管理を含めて低コストで発電効率の高いシステムを採用し、持続可能な再エネ発電を実現した。

 今回、両社が設置したのは、上水道施設向けの出力約20kWのマイクロ水力発電システム。従来のマイクロ水力発電は、発電規模に対して費用対効果の面で課題があったが、リコーは、2016年に開所したリコー環境事業開発センター(静岡県御殿場市)において、環境関連技術の開発・実証で培ったノウハウや、ポンプ逆転水車方式を採用した渦巻ポンプを提供するなど、低コスト・短納期でのシステム構築を支援した。合同産業は、建物総合管理事業の経験を活かし、2017年より稼働をしている千葉県内の大型メガソーラーをはじめとして、再生可能エネルギー設備の設置と事業化から運営までを手掛けており、マイクロ水力発電事業に対して新たな事業運営を目指していく。今後は防災面での活用にも力を入れており、全国展開を目指していく。

 今回の導入を機に、合同産業とリコーは、地元企業と連携を強化し、全国の同様な現場にマイクロ水力発電を普及拡大させていくことを目指していくしている。

【発電所 概要】

(1)発電事業者=合同産業株式会社
(2)施工保守会社=株式会社和田電業社
(3)水車企画=株式会社リコー
(4)設置場所=東部地域広域水道企業団施設内(山梨県 大月市内)
(5)水車型式=ポンプ逆転水車
(6)有効落差=55m
(7)設備出力=19.8kW(最大出力)
(8)発電量(予定)=約97,000kW/h(年間)
(9)運用開始=2021年6月1日(系統連係日)

 発電をした電気は、再生可能エネルギー固定買取り制度を利用して、東京電力パワーグリッドへ売電される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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