パイプドHDは上値試す、22年2月期予想を上方修正、さらに再上振れの可能性

(決算速報)
 パイプドHD<3919>(東1)は6月30日の取引時間終了後に22年2月期第1四半期の連結業績を発表した。新型コロナウイルス感染症対策関連の急を要するシステム案件受注などで大幅増収増益だった。そして上期および通期の連結業績予想を上方修正した。さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価はボックスレンジ下限から反発の動きを強めている。上方修正を好感して上値を試す展開を期待したい。

■22年2月期1Q大幅増益で上期・通期予想を上方修正

 22年2月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比33.1%増の19億35百万円、営業利益が93.8%増の5億49百万円、経常利益が114.6%増の6億08百万円、四半期純利益が137.3%増の4億21百万円だった。

 大幅増収増益(22年2月期からセグメント区分を変更)だった。主力のホリゾンタルDXのクラウド(情報資産プラットフォームのスパイラルなど)が34.9%増収、61.3%増益と大幅伸長して牽引した。新型コロナウイルス感染症対策関連で急を要するシステム案件の受注が好調だった。カスタマイズを伴う案件の増加も寄与した。カスタマーエンゲージメントの広告も36.7%増収、75.5%増益と大幅伸長した。大型案件などが寄与した。

 そして上期および通期の連結業績予想を上方修正した。修正後の通期連結業績予想は売上高が21年2月期比11.9%増の73億円、営業利益が5.1%増の15億円、経常利益が3.1%増の15億円、親会社株主帰属当期純利益が26.6%増の9億円とした。配当予想は据え置いて2円増配の25円(第2四半期末11円、期末14円)としている。

 従来予想は人件費増加など先行投資の影響で営業・経常減益予想としていたが、一転して営業・経常増益予想とした。当期純利益は前期計上の特別利益が剥落して減益予想だが、従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みだ。

 なお通期予想の上方修正幅(売上高3億円、営業利益1億円、経常利益1億円、当期純利益60百万円)は上期の上方修正分を上乗せした形であり、下期は計画を据え置いている。修正後の通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高26.5%、営業利益36.6%、経常利益40.6%、当期純利益46.8%と高水準である。通期予想に再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価はボックスレンジ下限から反発の動きを強めている。上方修正を好感して上値を試す展開を期待したい。6月30日の終値は1775円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS115円23銭で算出)は約15倍、時価総額は約145億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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