【銘柄診断】ヴィスコ・テクノロジーズは調整一巡、22年3月期増収増益予想、さらに上振れ余地
- 2021/7/6 11:33
- 銘柄診断
ヴィスコ・テクノロジーズ<6698>(東2)は画像検査処理装置のファブレスメーカーである。22年3月期は5G関連需要などが堅調に推移して増収増益予想としている。人的投資などで利益は小幅増にとどまる予想としているが保守的だろう。上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、一方では下値固め完了感を強めている。調整一巡して出直りを期待したい。
■画像検査処理装置のファブレスメーカー
画像検査処理装置のファブレスメーカーである。コネクタ部品やMEMS(Micro Electro Mechanical System)など電子部品業界向けを主力として、自動車部品や半導体などの顧客開拓も推進している。20年4月にはマレーシアの販売子会社(19年10月設立)が営業開始した。
21年3月期の検査対象用途別売上高構成比は電子部品48%、コネクタ42%、半導体6%、その他4%、最終用途別売上高構成比はスマートフォン54%、車載機器21%、民生機器(PC、家電等)15%、産業機器5%、その他5%だった。
■22年3月期増収増益予想、さらに上振れ余地
22年3月期連結業績予想は売上高が21年3月期比13.0%増の42億50百万円、営業利益が2.7%増の6億70百万円、経常利益が3.1%増の6億60百万円、親会社株主帰属当期純利益が2.1%増の4億40百万円としている。
日本国内、中国、東南アジアを中心に、5G関連需要などが堅調に推移して増収増益予想としている。研究開発投資(人的投資が中心)や営業強化に伴う人件費増加などで各利益は小幅増益にとどまる見込みとしているが保守的だろう。上振れ余地がありそうだ。
重点施策として、コネクタ検査分野の更なる深耕と電子部品・半導体分野の新規顧客開拓、新規領域(コネクタ・電子部品・半導体分野以外)への展開、グローバルネットワークの強化などを推進する方針だ。収益拡大を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、一方では下値固め完了感を強めている。調整一巡して出直りを期待したい。7月5日の終値は1052円、時価総額は約68億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)