【編集長の視点】リンクバルは最安値も新規街コン開催、2Q好決算を手掛かりに直近IPO株人気が再燃余地

編集長の視点

リンクバル<6046>(東マ)は、28円安の2022円と4日続落して始まり、今年6月4日につけた上場来安値2035円を下抜いている。7月11日~12日に北海道池田町と共同で初めて婚活ツアーを開催することを手掛かりに300円超の急伸を演じて、この利益を確定する売り物が続いている。ただ下値にはこの急伸の再現を期待する買い物も入っており、今年5月15日に発表した今9月期第2四半期(2Q)累計決算が、今年4月28日の新規株式公開(IPO)時の予想を上ぶれて着地し、9月通期業績に対して高利益進捗率を示したことも、直近IPO(新規株式公開)株人気を再燃させる支援材料視されている。

■年間3000億円規模の潜在婚活市場向けに新規イベントを続々と開催

同社は、街コン公式サイト「街コンジャパン」を主力事業としており、同サイトを通じたイベント参加人数の累計が、今年5月現在で100万人を突破しており、空港会社、鉄道会社、大手ビール会社など提携したイベント参加者の趣味・嗜好に合わせた街イベントを多数、企画・開催しECサイトのイベント掲載数が堅調に推移している。国内の潜在婚活市場は、対象者が約500万人に及んでおり、年間3000億円規模に達すると推計されており、池田町と初めて開催する婚活ツアー「ワインde恋する婚活ツアー」が、さらに新規イベント開催の増加や参加者増、さらに参加料の拡大などとして同社業績押し上げにつながる。

その業績は、今9月期業績を今年4月28日のIPO時に売り上げ16億8100万円、営業利益3億200万円(同76.8%増)、経常利益2億8000万円(同63.7%増)、純利益1億5900万円(同38.3%増)と予想し、純利益は、連続して過去最高を更新する。街コンサイトの好調推移とともに、WEBサイト「恋学」でも、契約ライター拡充などでコンテンツ数を増加させ、月間ページビュー(PV)数が、1100万PVを突破、広告販売の促進につながることなどが要因となる。

実際に同社が、IPO後の初決算として5月15日に開示した今9月期2Q累計業績は、利益がIPO時予想を300万円~800万円上回り、売り上げ8億2200万円、営業利益2億200万円、経常利益2億200万円、純利益1億2400万円で着地した。2Q累計決算が初作成となるため前年同期比較はないが、9月通期予想業績に対する利益進捗率は、67%~78%と目安の50%を上回っており、新規イベントの開催増加などから、今後の業績上ぶれ期待も高まってくる。

■最後のダメ押しから公開価格クリア、初値奪回と下げ過ぎを訂正へ

株価は、公開価格2400円でIPOされ3300円で初値をつけ、上場来高値3400円まで買い進まれて2035円まで調整、「ワインde恋する婚活ツアー」開催をテコに底上げし、最後のダメ押し局面にある。公開価格割れは下げ過ぎであり、底上げからまず公開価格をクリアし初値奪回と再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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