【どう見るこの相場】一部未消化の「プライム市場」狂想曲は外れ銘柄は逆張り、当たり銘柄は順張りで活路

どう見るこの相場

 株式投資に「たられば」は、御法度である。「オレ流」に希望的観測をして思惑をしたりすれば、時には痛い大怪我をする心配もあるからだ。株式投資でも、エビデンス(証拠)第一である。しかし4回目の緊急事態宣言発出と東京オリンピック開催に向けたゴタゴタさえなければ、もう少し賑やかに株価材料として評価されたと希望的観測をしたい投資テーマがある。

 例の来年4月から実施される東証の市場区分再編である。現在の4市場が、「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3市場に再編され、最上位のプライム市場銘柄は、先々、日本銀行の資産買い入れの対象銘柄にも組み入れられ株式需給好転先取りの関連株買いが期待されたからだ。この希望的観測は、7月に入って世界的にリスクオフ・ムードが強まり、日経平均株価が、約半月で1200円超も値下がりするなかで消え掛かりそうである。

 ただ市場再編スケジュールそのものは、まだ淡々と進行中である。東証あが、今年6月30日の移行基準日現在の一次判定を7月9日に上場会社に通知し、これを告知する上場会社の関連リリースが、日によっては東証の「適時開示情報閲覧サービス」サイトの32%超も占めるほど賑わった日もあった。その数は、トップバッターのタカラバイオ<4974>(東1)を皮切りに4連休前の7月21日までおよそ300社にのぼった。今後も、さらに一次判定があるなら2次判定もあるはずで、上場会社の市場選択の申請、東証による各市場銘柄の公表、市場再編のスタートと続く。

 21日まで関連リリースを開示した上場会社の多くは、「プライム市場」の上場基準適合会社で、「スタンダード市場」の上場基準適合会社も含まれ、少数派だが「プライム市場」に不適合な東証1部企業も散見された。基準適合会社では、年初来高値まで買い進まれた銘柄がある一方、不適合発表ではブックオフグループホールディングス<9278>(東1)が、55円安の急落となり、ベステラ<1433>(東1)とレアジョブ<6096>(東1)は、年初来安値まで売られた。市場再編の下馬評で東証2部から「プライム市場」昇格が観測されていた千代田化工建設<6366>(東2)は、「スタンダード市場」適合と開示して21円安となりその安値から37円高とリバウンドしたあと連休前の21日は開示前の水準まで往って来いとなる小波乱を演じた。

 さて、4連休明けのマーケットはどう動くのか?連休中の米国市場では、主要3株価指数が、揃って史上最高値を更新した。東京オリンピックが開幕し、「やめるのは一番簡単、始まってしまえばお祭り気分」で投資家心理がポジティブになって米国市場に追随してサマー・ラリーにつながるのか、それとも買い一巡後は、その「お祭り気分」を新型コロナウイルス感染症の新規感染者の急増が冷や水を浴びせ夏枯れ相場を心配しななければならないのか、どちらにも確信が持てずに揺れ動く投資家も少なくないと想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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