神鋼商事は22年3月期1Q大幅増益、通期業績・配当予想を上方修正

(決算速報)
 神鋼商事<8075>(東1)は7月30日の取引時間中に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。自動車関連や半導体関連の取り扱いが好調に推移して大幅増益だった。そして第2四半期累計・通期の連結業績予想、および配当予想を上方修正した。需要が回復基調であり、さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は上方修正を好感して急伸し、年初来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期1Q大幅増益、通期は再上振れの可能性

 22年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が1139億44百万円(収益認識に関する企業会計基準第29号適用のため前期比増減率は非記載)で、営業利益が前年同期比3.7倍の20億83百万円、経常利益が3.3倍の23億26百万円、親会社株主帰属四半期純利益が28.5倍の17億96百万円だった。

 自動車関連や半導体関連の取り扱いが好調に推移して大幅増益だった。セグメント別の経常利益は、鉄鋼が価格上昇も寄与して3.4倍増益、鉄鋼原料が市況低迷による海外子会社の収益悪化で45.5%減益、非鉄金属が数量増加で6.3倍増益、機械・情報が圧延設備などの減少で赤字化、溶材が建築・自動車・建設機械向けの増加などで黒字化した。

 第1四半期の好調を受けて22年3月期第2四半期累計・通期の連結業績予想、および配当予想を上方修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高が4830億円(収益認識に関する企業会計基準第29号適用のため前期比増減率は非記載)で、営業利益が21年3月期比75.1%増の78億円、経常利益が79.5%増の73億円、親会社株主帰属当期純利益が2.3倍の51億円としている。

 修正後の通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が23.6%、経常利益が31.9%である。需要が回復基調であり、さらに再上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

 なお配当予想は70円上方修正(第2四半期末35円上方修正、期末35円上方修正)して、21年3月期比120円増配の170円(第2四半期末85円、期末85円)とした。

■株価は上値試す

 株価は上方修正を好感して急伸し、年初来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。7月30日の終値は2958円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS575円96銭で算出)は約5倍、時価総額は約262億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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