ファンデリーは22年3月期1Q赤字だが、通期黒字予想を据え置き

(決算速報)
 ファンデリー<3137>(東マ)は7月30日の取引時間終了後に22年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。全体として増収だが、売上高の進捗率が低水準にとどまり、CID事業の損失をカバーできず赤字だった。ただし通期の黒字予想を据え置いた。事業環境が好転の兆しを見せており、積極的な販売促進策を実施する方針だ。通期ベースで収益回復を期待したい。株価は底固め完了感を強めている。出直りを期待したい。

■22年3月期1Qは増収だが赤字、通期黒字予想を据え置き

 22年3月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比4.5%増の7億88百万円、営業利益が13百万円の赤字(前年同期は25百万円の黒字)、経常利益が15百万円の赤字(同22百万円の黒字)、四半期純利益が29百万円の赤字(同15百万円の黒字)だった。

 全体として増収だが、売上高の進捗率が低水準にとどまり、CID事業の損失をカバーできず赤字だった。MFD事業の売上高は8.0%減の6億25百万円で、通期予想に対する進捗率が20.4%にとどまった。20年7月開始のCID事業の売上高は62百万円で損益分岐点未達だった。マーケティング事業の売上高は34.3%増の1億円と伸長したが、通期予想に対する進捗率が18.3%にとどまった。

 ただし、MFD事業は医療機関での栄養指導の実施件数がコロナ禍以前の水準に戻りつつあり、事業環境が好転している。新規顧客数は2744人で前年同期比465人増加した。またCID事業の新規顧客数は、TV・ラジオ・WEB記事で取り上げられた効果などで5820人となり、21年3月期第4四半期の1193人に対して4627人増加した。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が21年3月期比26.5%増の38億74百万円、営業利益が1億円の黒字(21年3月期は5億53百万円の赤字)、経常利益が92百万円の黒字(同5億59百万円の赤字)、当期純利益が68百万円の黒字(同3億74百万円の赤字)としている。配当予想は21年3月期と同額の3円(期末一括)である。

 MFD事業は例年よりも積極的な販売促進の実行で14.6%増収、CID事業はSNSの活用などによる知名度向上などで8.8倍増収、マーケティング事業はO2Oサービスへの注力などで52.8%増収を見込んでいる。各利益は増収効果で黒字予想としている。

 事業環境が好転の兆しを見せており、積極的な販売促進策を実施する方針だ。通期ベースで収益回復を期待したい。

■株価は底固め完了

 株価は20年12月の上場来安値を割り込まずに推移して底固め完了感を強めている。出直りを期待したい。7月30日の終値は600円、今期予想PER(会社予想EPS10円83銭で算出)は約55倍、時価総額は約39億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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