【注目銘柄】ピックルスコーポレーションは株式分割の権利取り再燃を連続最高業績がサポート

 ピックルスコーポレーション<2925>(東1)は、今年8月31日を基準日に株式分割を実施予定で、この権利取りが再燃し、今2022年2月期業績の連続過去最高更新予想もサポートした。テクニカル的にも、今期第1四半期(2021年3月~5月期、1Q)の好決算をテコに急伸し25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、買い手掛かりとなっている。

■内食需要と健康志向が高まり発酵食品のキムチが好調推移

 株式分割は、1単位当たりの投資金額を引き下げることにより投資しやすい環境を整え流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的にしており、1株を2株に分割する。今期配当は、期初予想の年間35円を分割比率通りに17.5円とするが、株主優待制度は実質的に拡充する。従来は、同社株100株に対して1500円相当の同社製品の詰め合わせセットを贈呈していたが、分割後もこれを据え置き継続する。

 一方、同社の今2020年2月期業績は、売り上げ265億円(前期比1.0%増)、営業利益28億5000万円(同5.1%増)、経常利益29億4000万円(同45.3%増)、純利益19億円(同3.7%増)と予想され、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。新型コロナウイルス感染症の感染拡大で内食需要が拡大しており、さらに健康志向の高まりも加わり同社の発酵食品のキムチなどの見直しも進んでおり、一時前期業績に影響した原料野菜の価格も安定していることなどが要因となる。今年6月29日に発表した今期1Q業績は、前年同期比0.4%増収、45.3%営業増益、45.2%経常増益、42.3%純益増益で着地し、2月期通期業績に対して高利益進捗率を示しており、期中に2回上方修正した前期業績と同様の上ぶれが期待されている。

■GC示現でPER12倍の割安修正が加速し権利取り妙味を示唆

 株価は、前期業績の1回目の上方修正で500円高し、2回目の上方修正と新型コロナウイルス感染症関連の巣ごもり需要関連株買いが相乗して上場来高値4074円まで950円高した。同高値から3150円安値まで調整したが、今期業績の連続過去最高更新予想、今期1Qの好決算、さらに国内大手証券の強気の投資判断・目標株価、株式分割発表も加わり窓を開けて3895円までリバウンドした。このため25日線と75日線が交錯するGCを示現し上昇トレンド転換を示唆した。足元では急伸時に開けた窓を埋めているが、PERは12倍台と割安であり、全般相場の調整ムードが強いなかで逆に株式分割の権利取り余地が高まろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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