ジャパンフーズは22年3月期1Q大幅増益、通期上振れ余地

(決算速報)
 ジャパンフーズ<2599>(東1)は8月5日の取引時間中に22年3月期第1四半期連結業績を発表した。収益認識に関する企業会計基準第29号適用で減収の形だが、新型コロナ影響緩和による受託製造数量の増加、事業取込利益の増加などで大幅増益だった。通期予想を据え置いたが上振れ余地がありそうだ。株価はモミ合い展開だが調整一巡感を強めている。好業績を評価して上放れを期待したい。

■22年3月期1Qは受託製造数量増加で大幅増益、通期上振れ余地

 22年3月期第1四半期連結業績(収益認識に関する企業会計基準第29号適用)は、売上高が前年同期比23.5%減の31億13百万円、営業利益が20.5%増の5億49百万円、経常利益が37.3%増の5億77百万円、親会社株主帰属四半期純利益が49.9%増の4億17百万円だった。

 収益認識に関する企業会計基準第29号適用で一部の売上を純額計上に変更した影響(この影響で売上高が12億34百万円減少、売上原価が12億23百万円減少、営業利益、経常利益、税金等調整前四半期純利益がそれぞれ10百万円減少)で大幅減収の形だが、新型コロナ影響の緩和や新SOT缶ラインの本格稼働などで国内受託製造数量が9.7%増加した。子会社の事業取込利益の増加も寄与して大幅増益だった。

 セグメント別利益は国内飲料受託製造が16.0%増の5億36百万円、海外飲料受託製造が35百万円の黒字(前年同期は43百万円の赤字)、その他が17.0%増の6百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が21年3月期比16.8%減の103億円、営業利益が4億40百万円の黒字(21年3月期は7億50百万円の赤字)、経常利益が5億10百万円の黒字(同5億64百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が4億円の黒字(同4億98百万円の赤字)としている。配当予想は21年3月期と同額の27円(第2四半期末10円、期末17円)である。

 事業取込利益は減少の計画(純利益ベースで86百万円減少の1億40百万円)だが、新型コロナ影響の緩和や新SOT缶ラインの本格稼働による受注増加(国内製造数は25.9%増の計画)、さらにコスト削減(低重心経営による変動費・固定費削減の更なる進捗)効果などで、単体ベースの収益が回復(純利益ベースで21年3月期実績7億24百万円の赤字、22年3月期計画2億60百万円の黒字)し、全体として黒字回復予想としている。

 季節要因で下期は赤字となる収益特性だが、第1四半期の大幅増益を勘案すれば通期予想に上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価はモミ合い展開だが調整一巡感を強めている。業績発表に対して反応限定的だったが、好業績を評価して上放れを期待したい。8月5日の終値は1222円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS82円94銭で算出)は約15倍、時価総額は約62億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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