■通期ベースでも収益拡大に期待
ニーズウェル<3992>(東1)は業務系システム開発が主力のシステムインテグレータである。21年9月期増収・大幅増益予想としている。8月5日の取引時間終了後に発表した第3四半期累計業績(非連結)は増収・大幅増益と順調だった。通期ベースでも収益拡大を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。
■業務系システム開発が主力のシステムインテグレータ
金融業界向けの業務系システム開発を主力とするシステムインテグレータである。サービス区分は業務系システム開発、基盤構築、コネクティッド開発、ソリューション・商品等売上としている。
中期経営計画では目標値に23年9月期売上高100億円、経常利益10億円を掲げている。真のシステムインテグレータとして派遣ビジネスからの脱却を目指し、主力の業務系システム開発では物流分野のシステム開発を開始した。さらにAIビジネス、コネクティッド・ビジネス、ソリューションビジネスの強化・拡大も推進している。21年7月にはキヤノンITソリューションズと資本業務提携した。
■21年9月期増収・大幅増益予想で3Q累計増収・大幅増益と順調
21年9月期の業績(非連結)予想(6月21日に利益を上方修正)は、売上高が20年9月期比8.1%増の58億円、営業利益が17.7%増の5億80百万円、経常利益が12.8%増の5億80百万円、当期純利益が17.8%増の4億10百万円としている。配当予想(6月28日に上方修正)は7円増配の23円(期末一括で普通配当18円+設立35周年記念配当5円)としている。
第3四半期累計は売上高が前年同期比4.5%増の42億62百万円、営業利益が29.0%増の4億34百万円、経常利益が28.9%増の4億37百万円、四半期純利益が32.4%増の3億06百万円だった。主力の業務系システム開発で、携帯電話料金改定に伴うシステム開発案件など通信業界向けが好調だった。生産性向上や高付加価値案件なども寄与して大幅増益だった。
通期も需要が好調に推移し、新卒社員の早期戦力化による生産性向上、高付加価値案件の獲得などで増収・大幅増益予想としている。第3四半期累計の進捗率は売上高が73.5%、営業利益が74.8%、経常利益が75.3%と順調だった。通期ベースでも収益拡大を期待したい。
■株価は下値固め完了
株価は安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。8月5日の終値は640円、時価総額は約60億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)