KeyHolderの第2四半期は「SKE48」や「乃木坂46」など好調でエンターテインメント事業が黒字化、12月通期の業績予想を増額修正

■「総合エンターテインメント事業」が黒字化し「映像制作事業」は連続拡大

 KeyHolder(キーホルダー)<4712>(JQS)が8月12日の取引終了後に発表した2021年12月期・第2四半期の連結決算(2021年1~6月・累計、IFRS)は、連結売上高が前年同期の2.6倍の78.42億円となり、営業利益は5.35億円で前年同期の赤字6.4億円から大幅に黒字化し、親会社の所有者に帰属する四半期利益も3.83億円となり、前年同期の赤字5.3億円から大幅な黒字に転換した。

 「SKE48」や「乃木坂46」をはじめとする「総合エンターテインメント事業」が前年同期比で黒字化し、「映像制作事業」は増収増益となり、新型コロナによるエンターテインメント業界への逆風にもかかわらず、主な事業が好調に推移した。

■下期はハンドボール土井レミイ杏利選手の活躍効果などに期待も

 こうした推移を受け、12月通期の連結業績予想の増額修正も発表し、通期の連結売上高は従来予想を6.6%上回る160億円の見込みに、営業利益は同40.0%上回る14億円の見込みに、親会社の所有者に帰属する当期利益は同147.6%上回る10億円の見込みに、各々見直した。グループ会社ゼスト所属のハンドボール・土井レミイ杏利選手の東京オリンピックでの活躍効果も期待要因として注目されている。
 第1四半期は、「総合エンターテインメント事業」で、新規に所属する女優やタレント、アーティストが増加した一方、既存の活動状況におきましては、所属アーティストによる新曲の発売や各種イベントの開催のほか、様々な企業やファッションブランドなどとのタイアップやコラボ企画の展開など、積極的な活動を展開した。

 グループ結成9年目を迎えた「乃木坂46」は、無観客での配信ライブを活発に開催し、「SKE48」は、現役最後の1期生・松井珠理奈さんの卒業コンサートなどの公演や、若手メンバーによるミニアルバムのリリースなどの活動を行った。乃木坂46のメンバーと恋愛疑似体験ができる恋愛シミュレーションアプリ『乃木恋』は累計900万ダウンロードを超え、『乃木恋』をはじめとするスマートフォン向けのゲームアプリの企画・管理・運営やプロモーションに関わる支援をグループ会社allfuz(AF社)が行っている。

 昨年メジャーデビューを果たした「Novelbright(ノーベルブライト)」は、メジャーデビュー後初となる1stアルバム「開幕宣言」を4月にリリースした。

 また、メディアマネジメント契約を締結しているサッカーJリーグの遠藤航選手が、サッカーU-24日本代表にオーバーエイジ枠で選出されているほか、グループ会社ゼスト所属のハンドボール選手3名(土井レミイ杏利選手、徳田新之助選手、元木博紀選手)が日本代表「彗星ジャパン」に選出され、東京オリンピックなどてで活躍した。

 「映像制作事業」では、グループ会社UNITED PRODUCTIONS(UP)が、既存の人気バラエティ番組に加え、当社グループの所属アーティストであるNovelbrightの「ツキミソウ」等のMVの制作案件を計4本担当したほか、引き続きドラマ等を含めた複数の番組に係る制作案件を獲得している。

 映画の製作(出資)案件では、UPが企画・製作した「くれなずめ(2020「くれなずめ」製作委員会)が5月に全国公開されたほか、8月6日全国公開の日米合作映画「映画 太陽の子(2021 ELEVEN ARTS STUDIOS/「太陽の子」フィルムパートナーズ)の製作委員会への参画や、7月に全国公開となった「アジアの天使(2021 The Asian Angel Film Partners)」などで活動を展開している。

 「広告代理店事業」では、主にAF社で、セブン&アイ・HD<3382>(東1)のセブン‐イレブン・ジャパンが毎年展開する『セブンイレブンフェア』などの企画・提案を行っており、「乃木坂46」をはじめ著名アーティストなどとのコラボ企画を提案し、年間を通して様々な取り組みを実施している。ほかに、大型のスポーツイベントにおける広告代理店案件や、協賛協力に関わる広告代理店業務など、行政機関や企業などからの依頼案件で実績を積み上げている。

 また、新規事業として、グループ会社FA Project(FAP社)が展開するデジタル広告事業では、クライアントの要望に基づく広告案件を、Youtube(ユーチューブ)などの動画配信プラットフォームを中心としたSNS媒体向けに制作し、戦略的な広告展開を図ることで、着実に実績を積み上げている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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