KeyHolderは21年12月期2Q累計黒字転換、通期予想を上方修正

(決算速報)
 KeyHolder<4712>(JQ)は8月12日の取引時間終了後に21年12月期第2四半期累計連結業績を発表した。総合エンターテインメント事業の好調で大幅増収となり、黒字転換した。そして通期予想を上方修正し、従来予想に対して減益幅が縮小する見込みとした。さらに再上振れの可能性があり、収益改善基調を期待したい。株価は第2四半期累計業績に対してネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。

■21年12月期2Q累計大幅増収で黒字転換、通期予想を上方修正

 21年12月期第2四半期累計の連結業績(IFRS)は、売上収益が前年同期比2.6倍の78億42百万円で、営業利益が5億35百万円(前年同期は6億44百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が3億83百万円(同5億27百万円の赤字)だった。

 前年の営業自粛に対して新型コロナ影響が和らぎ、総合エンターテインメント事業の好調で大幅増収となり、黒字転換した。セグメント別の利益は、総合エンターテインメント事業が7億38百万円(前年同期は3億90百万円の赤字)、映像制作事業が2.1倍の1億21百万円、広告代理店事業が73百万円(同84百万円の赤字)、その他が3百万円(同28百万円の赤字)だった。なお乃木坂46合同会社に係る持分法投資利益7億07百万円を計上した。第1四半期の金融収益に計上した投資有価証券評価益3億22百万円については、第2四半期においては市場価格が下落したため評価益3億22百万円減少した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上収益37億06百万円で営業利益6億97百万円の黒字、第2四半期は売上収益41億36百万円で営業利益1億62百万円の赤字だった。

 第2四半期累計の好調を受けて通期連結業績予想を上方修正し、売上収益が20年12月期比49.5%増の160億円、営業利益が12.8%減の14億円、親会社株主帰属当期純利益が22.4%減の10億円とした。配当予想は据え置いて20年12月期と同額の10円(期末一括)としている。

 総合エンターテインメント事業において、子会社のノースリバーの第2四半期累計業績が想定以上となり、持分法適用関連会社の乃木坂46合同会社の事業運営も好調に推移している。また映像制作事業で番組制作やドラマ案件の撮影・ロケが順調に推移し、広告代理店事業で新たにデジタル広告を開始したことも寄与する。成長加速に向けた先行投資などを考慮して減益予想だが、従来予想に対して減益幅が縮小する見込みだ。通期予想は再上振れの可能性があり、収益改善基調を期待したい。

■株価は出直り期待

 株価は安値圏で第2四半期累計業績に対してネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。8月13日の終値は849円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS57円71銭で算出)は約15倍、時価総額は約147億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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