ASIAN STARは21年12月期2Q累計黒字転換

(決算速報)
 ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(JQ)は8月13日の取引時間終了後に21年12月期第2四半期累計連結業績(8月4日に上方修正)を発表した。大幅増収で黒字転換した。新型コロナ影響などを考慮して通期予想を据え置いたが、M&Aも寄与して収益改善基調を期待したい。株価は上方修正を好感する場面があったが、買いが続かずモミ合い展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。上放れを期待したい。

■21年12月期2Q累計は大幅増収で黒字転換、通期も黒字転換予想

 21年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高を3億63百万円、売上高が前年同期比54.9%増の16億33百万円、営業利益が59百万円の黒字(前年同期は29百万円の赤字)、経常利益が65百万円の黒字(同30百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が38百万円の黒字(同47百万円の赤字)だった。

 従来の赤字予想から一転して黒字転換した。20年12月期末に買収完了して第1四半期から新規連結した中国・上海徳威グループ3社の好調、販売用不動産の前倒し売却に加えて、グループ全体で販管費が計画を下回ったことも寄与した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高5億86百万円で営業利益0百万円の赤字、第2四半期は売上高10億47百万円で営業利益59百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が20年12月期比76.2%増の34億46百万円、営業利益が90百万円の黒字(20年12月期は2億円の赤字)、経常利益が89百万円の黒字(同2億09百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が69百万円の黒字(同3億10百万円の赤字)としている。

 収益不動産の売却によって販売売上の上乗せを図り、新規連結の中国・上海徳威グループ3社が不動産仲介事業および不動産管理事業の収益に寄与する見込みだ。

 新型コロナ影響による不透明感などを考慮して通期予想を据え置いたが、通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.4%、営業利益が65.9%、経常利益が74.0%、純利益が56.1%と順調である。M&Aも寄与して収益改善基調を期待したい。

■株価は煮詰まり感

 株価は上方修正を好感する場面があったが、買いが続かずモミ合い展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。上放れを期待したい。8月13日の終値は93円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円83銭で算出)は約24倍、時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る