建設技術研究所は21年12月期2Q累計大幅増益、通期上振れの可能性

(決算速報)
 建設技術研究所<9621>(東1)は8月13日の取引時間終了後に21年12月期第2四半期累計連結業績を発表した。受注が堅調に推移して大幅増益だった。通期減益予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。防災・減災対策やインフラ老朽化対策など国土強靭化計画の推進で事業環境が良好であり、収益拡大基調を期待したい。株価は調整一巡感を強めている。第2四半期累計の大幅増益を評価して出直りを期待したい。

■21年12月期2Q累計大幅増益、通期予想据え置きだが上振れの可能性

 21年12月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比9.8%増の352億22百万円、営業利益が34.2%増の35億65百万円、経常利益が33.7%増の36億27百万円、親会社株主帰属四半期純利益が31.1%増の23億55百万円だった。

 グループ全体の受注高は28.0%増の479億59百万円だった。国内は防災・減災対策やインフラ老朽化対策など国土強靭化計画の推進で順調だった。海外は建設技研インターナショナルが東南アジアで複数の大型案件を受注した。また英国も受注環境好転に向けて明るい兆しが見え始めた。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高127億41百万円で営業利益が4億41百万円、第2四半期は売上高224億81百万円で営業利益31億24百万円だった。

 通期予想は据え置いて、受注高が20年12月期比3.1%減の670億円、売上高が2.8%増の670億円、営業利益が3.6%減の49億円、経常利益が6.1%減の49億円、親会社株主帰属当期純利益が9.6%減の33億円としている。配当予想は20年12月期と同額の45円(期末一括)である。

 新型コロナ影響などを考慮して減益予想を据え置いたが保守的だろう。第2四半期累計の進捗率は売上高52.6%、営業利益72.8%、経常利益74.0%、純利益71.4%と高水準であり、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。防災・減災対策やインフラ老朽化対策など国土強靭化計画の推進で事業環境が良好であり、収益拡大基調を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は7月の直近安値圏から切り返して調整一巡感を強めている。第2四半期累計の大幅増益を評価して出直りを期待したい。8月13日の終値は2301円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS233円38銭で算出)は約10倍、時価総額は約326億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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