【株式評論家の視点】安藤ハザマに動意、今期年10円配当へ
- 2015/6/23 13:15
- 株式評論家の視点
安藤ハザマ<1719>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。建設株の出遅れとして注目したい。
同社は、安藤建設とハザマが、両社の持続的成長に向けて、2013年4月1日に合併し、「安藤ハザマ」として新たにスタート。経営統合による事業規模の拡大と経営の効率化に加え、建築に強みを持つ安藤建設と土木に定評のあるハザマが、これまで築き上げてきた実績をもとに補完性を活かし、技術力・営業力・コスト競争力でシナジーを発揮することで、より強固な経営基盤の構築と一層の発展、成長に尽力している。
前2015年3月期業績実績は、売上高3697億0200万円(前の期比0.4%減)、営業利益185億1800万円(同53.3%増)、経常利益181億2000万円(同60.9%増)、純利益72億4000万円(同55.0%減)に着地。年間配当は8円(同3円増)と連続増配を実施。
今16年3月期予想は、売上高3760億円(前期比1.7%増)、営業利益186億円(同0.4%増)、経常利益172億円(同5.1%減)、純利益105億円(同45.0%増)を見込む。年間配当は10円(同2円増)と連続増配を予定している。
株価は、1月5日の年初来の高値799円から3月10日安値649円、4月10日安値646円、5月15日年初来安値645円と売り直されて650円割れで下値を確認し、上昇。2018年3月期を最終年度とした新中期経営計画では、東京オリンピック・パラオリンピック開催、リニア中央建設など大型プロジェクトが控えていることを背景に、売上高4000億円程度、営業利益200億円程度、ROE10%以上、配当性向20%程度の目標を掲げている。今期予想PER12倍台と割安感があり、大林組や鹿島などが高値を更新、相対的にも出遅れ感があり短期的に注目したい。(株式評論家・信濃川)