【どう見るこの株】リックソフトは織り込み完了で底打ちの可能性、出直りに期待
- 2021/8/30 14:49
- どう見るこの株
■安値から切り返して反発の動き強める
リックソフト<4429>(東マ)はソフトウェア販売のツールソリューション事業を展開している。22年2月期は前期の大口案件の反動や先行投資の影響で減益予想としているが、中期成長を期待したい。株価は上場来安値を更新する展開で軟調だったが、8月17日の安値から切り返して反発の動きを強めている。22年2月期減益予想の織り込みが完了して底打ちした可能性がありそうだ。出直りを期待したい。
■ツールソリューション事業を展開
調査・分析から設計・構築・稼働・運用に至る一連のサービスを提供するツールソリューション事業を展開している。ツールとはPC上で利用するソフトウェアのことで、Atlassian社製品を中心に30社を超えるツール(ソフトウェア)を販売している。サービス区分はライセンス&SIサービス、クラウドサービス、自社ソフト開発としている。
成長戦略として、海外・国内SaaSを安全に使いやすく提供する業務を追加し、アジャイル開発からDX支援まで最適なツール選定情報からシステム統合までを提供するグローバルDXプラットフォームへの進化を目指すとしている。
21年2月にはサイバートラスト<4498>と提携した。また21年3月には、ゴーツーラボ(東京都)からAtlassian社製品販売およびSIサービス事業を譲り受けた。
■22年2月期は先行投資などで減益予想、中期成長期待
22年2月期の連結業績予想は、売上高が21年2月期比0.2%減の44億20百万円、営業利益が31.3%減の4億13百万円、経常利益が31.2%減の4億13百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が35.7%減の2億86百万円としている。
売上面では、前期の反動(Atlassian社製品以外の大口案件受注、21年2月からのAtlassian社製品値上げに伴う複数年契約の前倒し受注)を想定して横ばいを見込み、コスト面では人材投資や開発投資などの先行投資を継続するため、各利益は減益予想としている。
第1四半期は、売上高が前年同期比0.6%増の9億07百万円だが、営業利益が12.1%減の79百万円、経常利益が5.2%減の84百万円、親会社株主帰属四半期純利益が8.3%減の59百万円だった。ライセンス売上やクラウドサービスが堅調に推移して増収だったが、人材や開発への先行投資負担で減益だった。
通期予想は据え置いている。第1四半期の進捗率は売上高が20.5%、営業利益が19.1%だが、中期成長を期待したい。
■株価は底打ちの可能性
株価は上場来安値を更新する展開で軟調だったが、8月17日の安値から切り返して反発の動きを強めている。22年2月期減益予想の織り込みが完了して底打ちした可能性がありそうだ。出直りを期待したい。8月27日の終値は1863円、時価総額は約81億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)