■焼却施設などの建設に80億円、20年間の運営も80億円
川崎重工業<7012>(東1)は25日、石川県小松市から「小松市新ごみ処理施設整備事業及び運営事業」を受注したと発表した。焼却施設などの施設建設整備事業は契約金額79億9200万円(消費税込み)。さらに、運転開始後20年間の運営業務などを同80億2440万円(消費税込み)で受注した。
2015年3月期の連結売上高は約6671億円だったため、焼却施設などの契約金額は単純計算でこの1.2%に相当する。
発表では、本事業は、同市がDBO方式〔Design(設計) Build(建設) Operate(運営)〕により発注するもので、同社がごみ処理施設の設計と建設工事、同社グループの特別目的会社「グリーンパーク小松株式会社」が20年間の運営業務を行う。
今回受注したごみ処理施設は、1日あたり110トン(55t/24h×2炉)の処理能力を有するもので、同社独自の並行流焼却炉をベースとしたカワサキ・アドバンストストーカを採用し、ろ過式集じん器(バグフィルタ)や排ガス再循環システムなど、高度な排ガス処理システムを設置することにより、環境負荷を低減する。また、焼却炉に高温高圧ボイラと抽気復水式蒸気タービンを組み合わせて高効率発電(最大発電量1990kW)を行い、施設内の消費電力を賄うとともに余剰電力を売電する。
株価は2012年11月頃から傾向的な上昇が続いており、200円前後から25年4月には647円まで上げた。本日の終値は598円(9円安)だった。この長期上昇の途中で14年3~9月に微調整があり、これをはさんで2段上げの形となっている。直近のPERは14倍台で、三菱重工業<7011>(東1)の同18倍に比べて割安。現在の上昇が一巡下あとも、さらに3段上げ相場が展望できそうだ。