【どう見るこの株】キャンディルはモミ合い上放れの動き、22年9月期収益拡大期待

 キャンディル<1446>(東1)は建物のライフサイクルサポート企業として、修繕・改修・維持・管理などの建築サービス関連事業を展開している。21年9月期は新型コロナ影響などで減益予想としているが、22年9月期の収益拡大を期待したい。株価は小動きだが、徐々に水準を切り上げてモミ合いから上放れの動きを強めている。21年9月期減益予想は織り込み済みであり、戻りを試す展開を期待したい。

■建物のライフサイクルサポート企業として建築サービス関連事業を展開

 建物に関する様々なストレス(問題・不満)を、修繕・改修・維持・管理サービスで解消する建物のライフサイクルサポート企業である。

 住宅市場・商業施設・オフィス市場を対象とする建築サービス関連事業として、住宅建築途中で発生する傷の修復を行うリペアサービス、住宅引き渡し後のアフター定期点検を行う住環境向け建築サービス、商業施設の内装工事や大手家具メーカーIKEAの日本国内での家具組み立てサービスを行う商環境向け建築サービス、メンテナンス材料などの商材販売、および新規事業として光触媒コーティングなどを行う抗ウイルス抗菌サービスを展開している。

 主要取引先は住宅・建設大手である。成長戦略として、新規事業の抗ウイルス抗菌サービスの拡大、各サービスのフランチャイズ化などを推進している。

■21年9月期は新型コロナ影響で減益予想、22年9月期収益拡大期待

 21年9月期の連結業績予想(一旦未定に修正していたが8月13日に公表)は、売上高が20年9月期比8.2%減の112億58百万円、営業利益が82.6%減の73百万円、経常利益が88.0%減の51百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億23百万円の赤字(20年9月期は1億91百万円の黒字)としている。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比8.2%減の85億70百万円、営業利益が70.6%減の1億06百万円だった。売上面では住環境向け建築サービスが戸建向けに堅調だったが、リペアサービスや商環境向け建築サービスがコロナ禍に伴う経済活動停滞長期化の影響を受けた。新規事業の抗ウイルス抗菌サービスの売上も計画を下回った。利益面は減収要因に加えて、抗ウイルス抗菌サービスに係る営業・施工体制強化や広告宣伝費などの先行投資も影響して減益だった。

 通期予想に関しても新型コロナ影響が21年9月末まで継続すると想定している。22年9月期は新型コロナ影響が和らいで収益拡大を期待したい。

■株価はモミ合い上放れの動き

 株価は小動きだが、徐々に水準を切り上げてモミ合いから上放れの動きを強めている。21年9月期減益予想は織り込み済みであり、戻りを試す展開を期待したい。9月21日の終値は622円、時価総額は約67億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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