日華化学が上値を試す、繊維素材の抗ウイルス性7倍、皮膚刺激性5分の1の新加工技術に注目集まる

■特許出願中、「9月から営業展開を開始し、すでに多くの引き合い」

 日華化学<4463>(東1)は10月13日、987円(14円高)まで上げて上値を試す場面があった。12日、「あらゆる繊維素材で洗濯後も抗ウイルス効果が持続!革新的な新技術を開発(特許出願中)」と発表し、株価への反応は悪くなかったとの受け止め方が出ている。後場も底堅い相場を続けている。

 10月12日、繊維素材への抗ウイルス加工で皮膚刺激性が従来技術の約5分の1、抗ウイルス性は約7倍、などの革新的な加工処方を開発(特許出願中)し、昨年11月に抗ウイルス試験設備を導入、今年9月から営業展開を開始し、介護、清掃業、飲食店向けのユニフォームなどの用途に、すでに多くの引き合いを頂いていると発表した。

 コロナ禍において、市場では抗ウイルス機能を持った繊維製品へのニーズが拡大しているが、「素材によっては性能が出にくい」「洗濯後に性能が出ない」「抗ウイルス性と皮膚への刺激性の性能両立が難しい」などの大きな課題があり、これらを解決できる新技術確立への期待が高まっていた。

 同社では、これらの課題を解決する革新的な加工処方をほのほど開発(特許出願中)、人と環境にやさしくサステナビリティを追及した新技術として上市した。特長は、あらゆる繊維素材でISO/JIS基準の耐洗濯性をクリア、安全性が非常に高く、皮膚刺激性は従来技術の約5分の1、従来技術と比較し約7倍の抗ウイルス性を発揮、染色加工場の排水処理負荷が極めて少なく環境にやさしい、など。

 昨年11月に抗ウイルス試験設備を導入、公的評価機関と同等の評価を実施しており、これにより、独自の抗ウイルスに関する知見をスピーディに蓄積し、今回の革新的な技術の開発につなげることができた。開発の過程では、繊維製品を加工する染色加工場の量産設備を用いた評価試験も行い、性能を確認しているとした。加工処方開発では東洋染工株式会社(福井県坂井市)にて現場試験協力を得た。

 この加工処方開発により、介護、清掃業、飲食店向けのユニフォームや、学童制服、スポーツウェア、アウターウェア等様々なアパレル製品のほか、カーテン、カーペット等インテリア用品への抗ウイルス性の付与が期待できることとなった。9月から営業展開を開始し、すでに多くの引き合いを頂いているという。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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