【特集】シルバービジネス・高齢化社会関連
- 2014/9/24 12:20
- 特集
■高齢化が一段と進展して関連業界のビジネスチャンス拡大
総務省が「敬老の日」に合わせて9月14日に発表した推計人口 (14年9月15日現在の推計)によると、65歳以上の高齢者人口は過去最高の3296万人となった。
1947年~49年の第一次ベビーブーム期に出生した「団塊世代」のうち49年生まれが新たに65歳に達したことで、1年前に比べて111万人増加した。日本の総人口1億2707万人に対する65歳以上の高齢者が占める割合は25.9%となり、前年に比べて0.9ポイント上昇して過去最高を更新した。そして年内には「団塊の世代」がすべて65歳以上となり、65歳以上の高齢者人口はさらに増加し、総人口に占める割合もさらに上昇する。
また年齢階級別にみると75歳以上の人口は1590万人(総人口に対する割合12.5%)で、85歳以上の人口は478万人(同3.8%)だった。国立社会保障・人口問題研究所によると、総人口に対する高齢者人口の占める割合は今後も上昇を続けるとしている。
高齢化が一段と進展(高齢者人口の増加、高齢者割合の上昇)し、高齢者層を対象としたシルバービジネス関連業界のビジネスチャンスも一段と拡大しそうだ。シルバービジネスの範囲は幅広く、市場規模は現在の40兆円規模から25年に100兆円超に拡大するとの見方もある。
代表的なシルバービジネスとしては、訪問介護・在宅診療サービス、通所介護サービス、入浴サービス、福祉タクシー、有料老人ホーム、グループホーム、高齢者用診療・介護サービス付きマンション、福祉介護用品・機器(歩行補助用具、介護ベッド、電動三輪車、移乗・入浴・排泄補助機器など)、高齢者や介護士の筋力を補助するパワーアシストスーツ、寝たきり高齢者の見守りシステム、高齢者の体調管理や徘徊防止のウェアラブル端末、医療費削減に向けたジェネリック(後発)医薬品、買い物困難高齢者向け宅配弁当・食材などがあり、さまざまな関連業界の市場拡大が予想される。
最近では生前に財産管理や遺言を信託し、さらに自分の葬儀、墓、遺品整理を手配する「終活ビジネス」「ライフエンディング・ビジネス」も活況のようだ。また少子高齢化で労働力人口の減少が進むため、女性の活用だけでなく、健康で積極的に働く意思を持つ高齢者「アクティブシニア」を活用する人材サービス関連も有望だろう。
●【特集】シルバービジネス・高齢化社会関連(順不同)
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