科研製薬が熱傷焼痂除去剤「KMW-1」の国内第3相試験で主要評価項目を達成

ビジネス 万年筆 メモ

■第47回日本熱傷学会総会・学術集会で発表

 科研製薬<4521>(東1)は21日、熱傷焼痂除去剤「KMW-1」の日本人熱傷患者を対象とした国内第3相臨床試験について、主要評価項目で有効性が示されたと発表した。

【試験概要】

 熱傷面積が全体表面積(TBSA:Total Body Surface Area)の3~30%の深達性2度又は3度熱傷を有する日本人の入院患者35例(小児を含む)を対象として、多施設共同、非対照、非盲検試験を実施した。1回当たりの最大塗布面積を15%TBSAとして同剤を受傷後84時間以内に熱傷創へ塗布し、4時間後に除去した際の有効性を確認及び安全性を検討した。

有効性(主要評価項目)

•「壊死組織が完全除去された被験者の割合」は88.6%(35例中31例、95%信頼区間:74.05~95.46)であり、有効性が示された。

有効性(副次的評価項目)

•「壊死組織除去面積割合」の平均値は96.2%、「壊死組織が完全除去されるまでの期間」の中央値(Kaplan-Meier法)は、登録時点から1.0日、受傷時点から3.0日だった。
•「壊死組織除去完了までに外科的デブリードマン(壊死組織除去)を実施した被験者の割合」は5.7%(35例中2例)、「壊死組織除去完了までに外科的デブリードマンを実施した面積割合」の平均値は3.7%だった。
•「自家移植を実施した被験者の割合」は68.6%(35例中24例)、「自家移植を実施した面積割合」の平均値は59.5%だった。

安全性

•創閉鎖後3ヵ月までの副作用発現頻度は20.0%(35例中7例)であり、適用部位疼痛11.4%(35例中4例)、貧血、発熱、血中クレアチンキナーゼ増加各2.9%(35例中各1例)だった。同剤の使用による疼痛は、適切な疼痛管理にて抑制することができた。重篤な副作用は認められなかった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る