【どう見るこの株】ウエストホールディングスは上値試す、22年8月期も増収増益予想で収益拡大基調
- 2021/10/25 16:32
- どう見るこの株
ウエストホールディングス<1407>(JQ)は再生可能エネルギーのプラットフォーマーとして、日本一のファブレス再エネ電力会社を目指している。21年8月期は大幅増益だった。22年8月期も増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して上場来高値を更新する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。
■再生可能エネルギーのプラットフォーマー
再生可能エネルギーのプラットフォーマーとして、日本一のファブレス再エネ電力会社を目指している。
事業区分は、再生可能エネルギー事業(メガソーラーの開発・再生・販売、自家消費型産業用太陽光発電の建設請負、太陽光発電による電力の買取を行うウエストFIT)、省エネルギー事業(エネルギーを大量に消費する施設に対して省エネサービスを提供するウエストエスコ、自治体向けに蓄電池付太陽光発電所を設置して電力を自家消費用に販売するPPA)、電力事業(電力小売、グリーン電力卸売、自社売電)、およびメンテナンス事業(メガソーラーの設備メンテナンス)としている。
10月20日には三井住友ファイナンス&リースの子会社であるSMFLみらいパートナーズと、オフサイト型PPAモデルによる太陽光発電および電力供給に関する協業契約を締結した。
■21年8月期大幅増益、22年8月期も増収増益予想で収益拡大基調
21年8月期の連結業績は売上高が20年8月期比9.7%増の679億38百万円、営業利益が41.3%増の101億48百万円、経常利益が45.9%増の96億48百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が47.1%増の64億95百万円だった。
再生可能エネルギー事業は22.1%増収で43.4%増益だった。産業用太陽光の一部が工事計画見直しで次期にズレ込んだが、メガソーラー開発・販売が順調に拡大した。再生投資ファンドへの売却も寄与した。省エネルギー事業は12.2%増収で47.6%増益だった。ウエストエスコが施工実績増加に伴って順調に拡大した。またPPAを開始した。電力事業はコロナ禍で法人顧客の電力消費量が減少したため1.8%減収だが、仕入条件の見直しなどで33.4%増益だった。メンテナンス事業は受注積み上げで13.3%増収だが、人件費増加で26.5%減益だった。
22年8月期の連結業績予想は、売上高が21年8月期比34.3%増の912億50百万円、営業利益が15.0%増の116億72百万円、経常利益が13.7%増の109億72百万円、親会社株主帰属当期純利益が9.8%増の71億32百万円、配当予想は5円増配の55円(期末一括)としている。
再生可能エネルギー事業の大幅伸長(売上高はメガソーラー再生、自家消費型産業用太陽光請負やウエストFITが大幅伸長して54.7%増収の計画)が牽引して増収増益予想としている。
産業用太陽光請負の契約残、省エネルギー、電力小売、自社売電、メンテナンスのストック売上も順調に積み上がっている。自社売電では60MWの超大型メガソーラーが22年8月完成予定で、23年8月期から収益寄与する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。
■株価は上値試す
株価は急伸して上場来高値を更新する場面があった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月22日の終値は6140円、時価総額は約2826億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)