【どう見るこの株】ユーピーアールは戻り歩調、22年8月期大幅増益予想

どう見るこの株

 ユーピーアール<7065>(東2)は、パレットのレンタル・販売やアシストスーツなどの物流事業を主力としている。22年8月期は経済活動が徐々に回復し、レンタルの稼働率および利益率の上昇で大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は8月の年初来安値圏から切り返して戻り歩調だ。基調転換を確認した形であり、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■パレットのレンタル・販売やアシストスーツの物流事業が主力

 物流事業(輸送用・保管用パレットのレンタルおよび販売、アシストスーツ、物流IoTなど)を主力として、コネクティッド事業(遠隔監視ソリューションなどのICTサービス、カーシェアリングシステムのビークルソリューションサービス)も展開している。パレットのレンタルは多品種・多サイズや全国デポ(サービス拠点)網などを強みとしている。

 中期経営計画では目標値に25年8月期売上高205億円、経常利益28億円などを掲げ、重点戦略としてパレットプールシステム化やスマートパレット化、荷作業関連のアシストスーツの拡販などを推進している。21年4月にはバイオマス素材を使用したパレットを開発・実用化した。

■22年8月期大幅増益予想

 22年8月期連結業績予想は売上高が21年8月期比7.0%増の138億31百万円、営業利益が92.0%増の10億18百万円、経常利益が41.1%増の12億円、親会社株主帰属当期純利益が38.8%増の7億79百万円としている。

 事業別売上高の計画は、物流事業が7.1%増の128億37百万円(レンタルが12.3%増の93億60百万円、販売が12.3%減の27億02百万円、アシストスーツが60.5%増の2億80百万円、物流IoTが23.7%増の4億94百万円)、コネクティッド事業が6.0%増の9億93百万円(ICTが16.6%増の5億72百万円、ビークルソリューションが5.5%減の4億21百万円)である。

 withコロナで経済活動が徐々に回復し、四半期ごとにレンタルの稼働率が上昇していくと想定している。さらにレンタルの稼働率上昇に伴って、下期にはレンタルの利益率の改善も進展するため、通期ベースで大幅増益予想(上期の営業利益は前年同期比7.2%増の3億22百万円で下期偏重の計画)としている。収益拡大を期待したい。

■株価は戻り歩調

 株価は8月の年初来安値圏から切り返して戻り歩調だ。週足チャートで見ると26週移動平均線に続いて52週移動平均線を突破した。基調転換を確認した形であり、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月26日の終値は2939円、時価総額は約225億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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