WOW WORLDは22年3月期2Q累計大幅増収増益

(決算速報)
WOW WORLD<2352、旧エイジアが21年7月1日付で社名変更>(東1)は、10月29日の取引時間終了後に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。クラウドサービスの伸長やM&A効果などで大幅増収増益だった。そして通期の大幅増収増益予想を据え置いた。通期ベースでも収益拡大を期待したい。株価は反発力が鈍くモミ合い展開だが、好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■22年3月期2Q累計大幅増収増益、通期大幅増収増益予想据え置き

22年3月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比50.7%増の13億88百万円、EBITDAが62.1%増の3億17百万円、営業利益が40.6%増の2億16百万円、経常利益が38.6%増の2億14百万円、親会社株主帰属四半期純利益が20.0%増の1億17百万円だった。

クラウドサービスの伸長やコネクティの連結(21年3月期第3四半期から連結)などで大幅増収増益だった。コネクティの連結に伴って人件費、仕入・外注費、減価償却費、のれん償却費などが増加したほか、ストックオプション発行に伴う株式報酬費やIFRS準備対応コストが発生したが、増収効果で吸収した。EBITDAマージンは22.9%で1.6ポイント上昇した。

主力のエンタープライズ・ソフトウェア事業(旧アプリケーション事業)の売上高は32.6%増の9億44百万円だった。コネクティの連結も寄与してクラウドサービスが33.8%増の7億68百万円と大幅伸長した。デジタル・マーケティング運用支援事業(旧コンサルティング事業)は3.3倍の3億80百万円だった。コネクティの連結が寄与した。FUGAは主要顧客のアパレルやコスメ系の投資抑制の影響で計画を下回ったが、前年比で増収を確保した。EC事業(子会社ままちゅ)は緊急事態宣言で「お出掛け需要」が減少したため33.4%減の61百万円だった。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高6億77百万円、EBITDA1億47百万円、営業利益1億円、第2四半期は売上高7億11百万円、EBITDA1億70百万円、営業利益1億16百万円だった。

通期予想は据え置いて売上高が21年3月期比33.7%増の31億50百万円、EBITDAが50.3%増の8億50百万円、営業利益が45.8%増の6億円、経常利益が41.1%増の6億円、親会社株主帰属当期純利益が52.3%増の3億39百万円としている。配当予想は5円増配の30円(期末一括)である。

クラウドサービスの伸長やコネクティの通期連結(21年3月期は6ヶ月分)などで大幅増収増益予想としている。売上高の計画は、エンタープライズ・ソフトウェア事業が22.3%増の20億54百万円(内訳はクラウドサービスが31.0%増の17億31百万円、オンプレミスが10.0%減の3億23百万円)、デジタル・マーケティング運用支援事業が2.5倍の6億32百万円、EC事業が11.4%増の1億84百万円としている。

第2四半期累計の進捗率は売上高が44.1%、EBITDAが37.3%、営業利益が36.0%、経常利益が35.7%、純利益が34.5%とやや低水準の形だが、クラウドサービスの伸長で通期予想の達成は可能だろう。通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は戻り試す

株価は反発力が鈍くモミ合い展開だが、好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。10月29日の終値は1741円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円34銭で算出)は約20倍、時価総額は約71億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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