加賀電子グループが出資するアルファバス社が山梨交通にEV(電気自動車)バス2台を納入し運行開始

■環境配慮に加え、災害時の非常電源としても活用できる路線バスとして運行開始

 加賀電子<8154>(東1)の連結子会社(株)エクセルの出資先で、EV(電気自動車)バスの輸出入・販売を行うアルファバスジャパン株式会社が中国ALFAバス社製のEVバス2台を山梨交通株式会社(山梨県甲府市)に納入し、2021年10月20日より、甲府市など山梨県内の路線で運行が始まった。

■すでに栃木県立・日光自然博物館などに納入の実績

 今般、導入されたALFAバス社製のEVバスは、日本のワンマンバス構造要件に適合しており、要求に応じて完全日本仕様のバスを提供した。また、バリアフリー法にも対応しており、最新のワンマン機器の搭載が可能。電気周りでは、信頼性の高い日本製バッテリーを採用しており、次世代高出力充電規格であるCHAdeMO2.0にも準拠している。

■四国電力、三菱電機などが行うEV充放電制御に係る技術実証でも活躍

 これまでの納入実績としては、栃木県立日光自然博物館に、奥日光の豊かな自然を守るため、環境に配慮した低公害バスとして採用さた。これまでのハイブリッドバスに代わって、新たにEVバス「しらかば号」として、奥日光・戦場ヶ原の赤沼車庫から中禅寺湖の千手ヶ浜まで9.5kmの路線を21年4月24日より運行している。

 また、四国電力<9507>(東1)およびそのグループ企業である(株)四国総合研究所、三菱電機<6503>(東1)の3社が共同で実施するEVの充放電制御に係る技術実証にも、アルファバスジャパンのEVバスが採用されている。

 EVは、非走行時の付加価値として、充放電の最適制御による電力のピークカットやピークシフトとともに、車載電池の余力を用いた仮想発電所(VPP)としての活用など多様な価値の創出が期待されている。とりわけ大型商用車であるEVバスは、車載電池容量が通常のEV乗用車の5~7倍と大きいことから、VPPリソースとして有望視されている。本実証試験では、EV充放電遠隔制御システムを構築のうえ、四国電力坂出発電所において従業員通勤用に配備した当該EVバスや、四国総合研究所に配備するEV乗用車等、様々な地点における複数台のEVを組み合わせた充放電遠隔制御機能を評価するとともに、実際の運用条件下におけるEV車載電池の有効活用に向けた検証を、20年12月より行っている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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