ハウスドゥは22年6月期1Q大幅増収増益、通期も大幅増収増益予想で収益拡大基調
- 2021/11/12 08:21
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ハウスドゥ<3457>(東1)は11月11日の取引時間終了後に22年6月期第1四半期連結業績を発表した。不動産売買事業が牽引して大幅増収増益となり、第1四半期として過去最高を大幅に更新した。通期も大幅増収増益予想(レンジ予想)としている。住宅需要が堅調であり、成長強化事業が牽引して収益拡大基調だろう。なお22年1月1日付で事業持株会社体制に移行予定である。株価は徐々に上値を切り下げる展開で軟調だが、好業績を評価して反発を期待したい。
■22年6月期1Q大幅増収増益、通期も大幅増収増益予想
22年6月期第1四半期の連結業績(収益認識基準適用)は、売上高が前年同期比47.1%増の110億71百万円、営業利益が2.5倍の7億92百万円、経常利益が2.7倍の7億04百万円、親会社株主帰属四半期純利益が2.7倍の4億14百万円だった。
成長強化事業(フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業)への投資で人件費や広告宣伝費が増加したが、好調な不動産売買事業が牽引して大幅増収増益となり、第1四半期として過去最高を大幅に更新した。収益認識基準適用の影響額は、売上高が33百万円増加、営業利益、経常利益、税前利益がそれぞれ35百万円増加だった。
フランチャイズ事業は売上高が6.2%増の8億71百万円、営業利益が8.7%増の6億04百万円だった。加盟店舗数の増加で増収増益と順調だった。レントドゥを含む累計加盟店数は39店舗増加して698店舗(うち開店店舗数は49店舗増加して619店舗)となった。なお累計加盟店舗数は21年6月期末との比較では複数店舗加盟企業の退会で4店舗減少した。
ハウス・リースバック事業は売上高が4.2%減の10億62百万円で、営業利益が22百万円の赤字(前年同期は14百万円の赤字)だった。流動化を抑制したため減収減益だが、仕入契約件数は34件増加の230件、累計保有物件数は203件増加の541件、保有物件総額は20億28百万円増加の68億66百万円となり、第2四半期以降の流動化に向けてストックが充実している。
金融事業は売上高が16.5%減の2億30百万円で、営業利益が46.7%増の36百万円だった。不動産担保融資は高収益化に向けて残高を縮小(27億93百万円減少の82億97百万円)したが、リバースモーゲージ保証が伸長(新規保証件数が69件増加の96件、保証残高が31億33百万円増加の66億93百万円)し、販管費抑制も寄与して利益向上した。
不動産売買事業は売上高が2.1倍の75億71百万円、営業利益が3.4倍の9億64百万円だった。取引件数は154件で21件減少したが、住宅需要が高水準に推移して大幅増収増益だった。営業利益は通期予想(8億61百万円~12億65百万円)の下限値を上回った。
不動産流通(仲介)事業は売上高が6.9%増の5億97百万円で営業利益が店舗統合や生産性向上も寄与して35.6%増の2億08百万円、リフォーム事業は受注回復して売上高が8.8%増の6億21百万円で営業利益が51.4%増の25百万円、小山建設グループは前期の収益不動産売却の反動により売上高が63.8%減の2億73百万円で営業利益が27百万円の赤字(同1億26百万円の黒字)だった。
通期の連結業績予想(レンジ予想)は据え置いて、売上高が391億円~444億38百万円(21年6月期比0.2%増~13.8%増)、営業利益が29億73百万円~36億73百万円(同14.8%増~41.9%増)、経常利益が28億円~35億円(同11.4%増~39.2%増)、親会社株主帰属当期純利益が18億48百万円~23億10百万円(同14.3%増~42.9%増)としている。配当予想は未定としている。
通期のセグメント別営業利益(調整前)計画は、フランチャイズ事業が24億08百万円(同8.2%増)、ハウス・リースバック事業が21億円~23億35百万円(同27.0%増~41.3%増)、金融事業が1億円~1億60百万円(同31.4%増~2.1倍)、不動産売買事業が8億61百万円~12億65百万円(同20.4%減~16.9%増)、不動産流通事業が6億23百万円(同4.6%増)、リフォーム事業が2億36百万円(同37.7%増)、そして小山建設グループが1億89百万円(同47.9%増)としている。
通期レンジ予想上限値に対する第1四半期の進捗率は、売上高が24.9%、営業利益が21.6%、経常利益が20.1%、親会社株主帰属当期純利益が17.9%と概ね順調である。住宅需要が堅調であり、成長強化事業が牽引して収益拡大基調だろう。
■株価は好業績を評価して反発期待
株価は徐々に上値を切り下げる展開で軟調だが、好業績を評価して反発を期待したい。11月11日の終値は948円、今期予想連結PER(会社予想連結EPSの上限値118円13銭で算出)は約8倍、時価総額は約185億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)