JPホールディングスは22年3月期通期予想を上方修正、さらなる上振れの可能性

(決算速報)

 JPホールディングス<2749>(東1)は11月11日の取引時間中に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。受入児童数の増加や効率的な施設運営などで増収・2桁増益だった。通期予想は上方修正し、従来予想に比べて営業・経常減益幅が縮小する見込みとした。さらなる上振れの可能性もありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は年初来安値圏だが、上方修正を好感して反発の動きとなった。出直りを期待したい。

■22年3月期2Q累計2桁増益、通期上方修正して営業・経常減益幅縮小

 22年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増の168億14百万円、営業利益が16.7%増の10億95百万円、経常利益が16.3%増の11億11百万円、親会社株主帰属四半期純利益が28.6%増の7億08百万円だった。なお保育事業で自治体から受け取る補助金収入について、従来の営業外収益に計上する方法から売上高に計上する表示方法に変更した。前年同期の数値も組み替えている。また収益認識基準適用による損益への影響は無かった。

 売上面は、期初においては新型コロナ感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響を受けたが、新規施設開設(保育園3園、学童クラブ・児童館8施設)に加えて、オンラインでのプログラム実施や新たな幼児学習プログラムの導入など「選ばれる園・施設づくり」としての取り組み効果による受入児童数増加などで増収だった。

 利益面は、新人事制度導入に伴う賞与支給期間変更による賞与引当金の増額、システム導入に伴う費用の増加など、特殊要因の影響で費用が増加したが、受入児童数増加による増収効果に加えて、効率的な施設運営への取り組みの効果も寄与して2桁増益だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が83億71百万円で営業利益が1億78百万円、第2四半期は売上高が84億43百万円で営業利益が9億17百万円だった。

 通期連結業績予想は上方修正して、売上高が21年3月期比1.2%増の339億円、営業利益が4.5%減の27億30百万円、経常利益が6.4%減の27億60百万円、親会社株主帰属当期純利益が3.3倍の17億60百万円とした。親会社株主帰属当期純利益は前期計上の減損損失が一巡して大幅増益予想である。配当予想は据え置いて60銭増配の4円50銭(期末一括)としている。

 従来予想(補助金収入計上方法変更に伴って8月12日に売上高と営業利益を上方修正)に対して、売上高を2億円、営業利益を4億30百万円、経常利益を4億60百万円、親会社株主帰属当期純利益を3億10百万円それぞれ上方修正し、営業利益と経常利益は従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みとした。

 受入児童数の増加などで売上高が従来予想を上回り、各施設における人員再配置による効率的な運営、採用活動の見直し、各種備品類の発注体制見直しなどにより、各利益も従来予想を上回る見込みだ。さらなる上振れの可能性もありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価は年初来安値圏だが、上方修正を好感して反発の動きとなった。出直りを期待したい。11月11日の終値は257円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS20円12銭で算出)は約13倍、時価総額は約226億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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