フライトホールディングスは22年3月期2Q累計増収・黒字転換
- 2021/11/15 08:29
- 決算発表記事情報
(決算速報)
フライトホールディングス<3753>(東2)は11月12日の取引時間終了後に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。大型案件の納品完了などで黒字転換し、従来予想も上回った。通期も黒字転換予想としている。有望案件が目白押しであり、中期的に収益拡大を期待したい。株価は反発力が鈍く年初来安値圏に回帰したが、調整一巡感を強めている。黒字転換を評価して出直りを期待したい。
■22年3月期2Q累計増収・黒字転換、通期も黒字転換予想
22年3月期第2四半期累計連結業績(収益認識基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が前年同期比16.6%増の15億84百万円、営業利益が46百万円の黒字(前年同期は2億91百万円の赤字)、経常利益が41百万円の黒字(同3億04百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が40百万円の黒字(同3億06百万円の赤字)だった。
なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が10億67百万円で営業利益が1億84百万円、第2四半期は売上高が5億17百万円で営業利益が1億38百万円の赤字だった。
サービス事業の大型案件の納品を第1四半期に完了し、C&S事業の赤字縮小も寄与して第2四半期累計ベースでも黒字転換した。各利益は従来予想(営業利益10百万円の黒字、経常利益10百万円の赤字、親会社株主帰属四半期純利益10百万円の赤字)を上回った。サービス事業の粗利益率改善に加えて、Android携帯を決済端末に変える「Tap to Phone」のソリューション「Tapion」開発費の一部が下期に後ズレとなったことも寄与した。
C&S事業は売上高が39.8%増の3億93百万円で、営業利益が14百万円の赤字(同1億32百万円の赤字)だった。前期にプロジェクト損失を計上した反動で赤字縮小した。
サービス事業は売上高が9.7%増の10億70百万円で、営業利益が2億21百万円の黒字(同25百万円の赤字)だった。顧客都合で前期から期ズレとなっていた「Incredist」大型案件の納品が第1四半期に完了した。粗利益率の改善や開発費の後ズレも寄与した。
ECソリューション事業は売上高が18.7%増の1億20百万円で、営業利益が15百万円の赤字(同9百万円の黒字)だった。販売が堅調で増収だが、大型開発案件の開発スケジュール遅延で受注損失引当金を計上した。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が21年3月期比14.5%増の39億円、営業利益が2億80百万円の黒字(21年3月期は2億69百万円の赤字)、経常利益が2億50百万円の黒字(同2億75百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が2億10百万円の黒字(同2億82百万円の赤字)としている。
サービス事業における大型案件の納品完了、マイナンバーカード対応案件や無人自動精算機向け決済端末の拡販などで増収・黒字転換予想としている。有望案件が目白押しであり、中期的に収益拡大を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は反発力が鈍く年初来安値圏に回帰したが、調整一巡感を強めている。黒字転換を評価して出直りを期待したい。11月12日の終値は550円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS22円21銭で算出)は約25倍、時価総額は約52億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)