【注目銘柄】ヒビノは黒転幅拡大の業績修正を見直し下げ過ぎ是正買い再燃へ

注目銘柄

■音楽ライブ、スポーツなど大規模イベント条件付き人数制限解除を検討

 ヒビノ<2469>(JQS)は、今年10月27日に発表した今2022年3月期業績の上方修正を見直し、黒字転換幅が拡大し同時に上方修正された第2四半期(2021年4月~9月期、2Q)累計業績が、その通期予想業績対比で高利益進捗率を示したことを手掛かりに下げ過ぎ修正買いが再燃している。新型コロナウイルス感染症の新規感染者の減少とともに、音楽ライブ、スポーツなどの大規模イベントの条件付きながら人数制限解除が検討されており、年末年始のコンサートやイベント開催のシーズン入りとなることも、支援材料として期待を強めている。

■同じく上方修正の2Q純利益は通期予想対比で95%超も進捗

 同社の今3月期業績は、売り上げを期初予想通りの450億円(前期比47.5%増)と据え置いたが、営業利益を4億5000万円、経常利益を7億円、純利益を5億円それぞれ引き上げ、営業利益19億5000万円(前期は40億7300万円の赤字)、経常利益22億円(同26億3600万円の赤字)、純利益14億円(同24億2300万円の赤字)と黒字転換幅の拡大を見込んでいる。コンサート・イベントサービス事業では、東京オリンピック・パラリンピック関連事業が計画通りに推移し、建築音響・施工事業では大型案件が集中し順調に工事が進捗、一部休業による助成金収入があったことなどが寄与する。

 この業績修正は、今期第2四半期(2021年4月~9月期、2Q)累計業績の上方修正とともに発表されており、2Q累計の純利益は、期初予想の6億円から13億3200万円(前年同期は16億7900万円の赤字)へ引き上げられて着地した。通期予想純利益対比では95%超の利益進捗率となっており、今後の年末年始のコンサート・イベントの開催状況次第では、通期業績の再上ぶれも期待される。なお配当は、前期に年間10円(前々期実績35円)に減配したが、今期は年間30円への増配を予定している。

■年初来高値から往って来い以上の調整もPERは10倍とリバウンド期待

 株価は、前期第3四半期業績が赤字転落となったものの四半期ベースの赤字幅が縮小したことを材料に1770円高値まで買われたが、新型コロナウイルス感染症の新規感染者拡大とともに1252円安値まで調整し、4回目の緊急事態宣言の解除とともに1600円台までリバンド、今期業績の上方修正に大規模イベントの人数制限緩和が続いて年初来高値1850円へ急伸した。ただ利益確定売りや戻り売りも交錯し、1400円安値まで往って来い以上の倍返しの調整となった。PERは10倍台、配当利回りは2.03%、テクニカル的にも25日移動平均線からなお5%弱のマイナスかい離するなど下げ過ぎを示唆しているだけに再騰は有力で、年初来高値からの調整幅の3分の1戻しとなる25日線水準の1500円台回復から半値戻しの1600円台乗せにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る