生化学工業、遺伝子組換えエンドトキシン測定用試薬「PyroSmart NextGen」のPharma Manufacturing 2021 Innovation Awardを受賞

 生化学工業<4548>(東1)の海外子会社アソシエーツオブ ケープ コッド インク(本社:アメリカ マサチューセッツ州:ACC社)が、2021年4月に販売を開始した遺伝子組換えエンドトキシン測定用試薬「PyroSmart NextGen(パイロスマート ネクストジェン)」について、Pharma Manufacturing2021 Innovation Awardを受賞した。

 「The Pharma Manufacturing 2021 Innovation Awards」は、医薬品及び医療機器分野における技術的先駆者に対してイノベーションとその功績を表彰するものであり、雑誌編集者や同分野の査読者で構成された委員会により、その年の最も革新的な医薬品製造技術を選出している。今年の受賞は、Putman Publishing社が発行するPharma Manufacturing Magazine誌の2021年11月号で紹介されている。

 「PyroSmart NextGen」は、従来品の原材料である天然由来のカブトガニから採取した血液を使用せず、遺伝子組換え技術を用いて製造される。天然由来品と同じ酵素カスケード経路に従う遺伝子組換えカスケード技術を採用しており、その技術が革新的と評価されたことが今回の受賞につながった。この遺伝子組換え技術によって、従来の天然由来品から同製品に置き換えた場合でも、同じ試験機器や試験手順等を引き続き使用可能であるため、試験者や承認者が再教育に要する時間やコスト、リスクを最小限に抑えることができる。

 ACC社CEOのA.J.Meuse博士は「この重要な技術革新に関する賞を受賞したことを非常に喜ばしく思っています。生化学工業と「PyroSmart NextGen」の共同開発に数年を費やしました。すべての目的は、最先端の遺伝子組換え技術の信頼性を備え、かつ従来の天然由来品と同等の感度を持つ製品を生み出し、お客さまに持続可能な試薬の選択肢を提供することでした。このような革新的かつ持続可能な技術を市場へ届けたチームの貢献に感謝しています。」と述べた。

 なお、国内では2021年5月から生化学工業が販売を行っています。引き続き、生化学工業グループでは、天然由来のカブトガニから採取した血液を使用せずに製造できる「PyroSmart NextGen」の販売活動や、カブトガニの幼体を飼育し放流するカブトガニ保全活動を通じて、環境と生物多様性の保全に貢献していきます。

■アソシエーツ オブ ケープ コッド インク(ACC社)

 生化学工業の100%子会社であるACC社は、エンドトキシン測定用試薬を世界で初めて開発した会社です。1974年に設立され、1997年に子会社となり、現在はLAL事業の中心的な役割を担っている。マサチューセッツ州のファルマステックパーク内のACC社本社にあるエンドトキシン測定用試薬製造工場では、原料となるカブトガニの血球を抽出する工程から、エンドトキシン測定用試薬やグルカン測定体外診断用医薬品の製造までを一貫して行っている。

■エンドトキシン測定用試薬

 エンドトキシンは、グラム陰性菌を構成する成分のひとつで、極めて微量で強い発熱活性を示す物質。医薬品等への混入は重大な副作用の原因となる可能性があることから、医薬品や医療機器の製造においては規制に基づいた厳重な管理が求められている。エンドトキシン測定用試薬は、医薬品等の品質管理や病院での人工透析における水質管理のために、広く世界で使用されている。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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