【注目銘柄】全研本社は3回目接種前倒しと業績上方修正を手掛かりに押し目買い妙味

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 全研本社<7371>(東マ)は、新型コロナウイルスの新変異ウイルス「オミクロン型」の感染拡大が世界的に広がり、国内で3例目の感染が確認されるなか、昨6日召集の臨時国会の所信表明演説で、岸田文雄首相が、コロナワクチンの3回目の接種の前倒しを表明しており、関連株人気を再燃させ割安修正に動く展開も想定され押し目買いも一考余地がある。実際に同社は、今年11月12日にこの関連で今2022年3月期業績を上方修正し、純利益が、3期ぶりに過去最高を更新すると見込んでおり、見直されて買い材料視されよう。

■ワクチン接種予約管理システムの採用自治体が増加し業績押し上げ

 同社は、子会社のAI(人工知能)事業を展開しているサイシード社(東京都新宿区)が、新型コロナウイルスのワクチン接種専用の予約管理システムを開発し、今年3月から提供を開始し、一度もシステムが停止したことがない優位性から同システムの利用団体が増加中で、すでに提供地方自治体が180以上、職域接種でも100以上の団体から申し込みを受け、今期第1四半期(2021年7月~9月期、1Q)に3億3000万円の売り上げとなった。岸田首相が、3回目のワクチン接種の前倒しを表明、地方自治体も、呼応して準備体制を急ぐことから同システムの一段の採用拡大が期待される。

 今2022年6月期業績は、同システムの寄与やITメディア事業のWEB集客メディアの新規公開メディア件数と運用メディア件数の続伸などにより、今期1Q決算発表時に早くも上方修正された。売り上げは期初予想より3億9900万円、営業利益は3億6100万円、経常利益は3億6200万円、純利益は3億100万円それぞれ引き上げられ、売り上げ73億6300万円(前期比18.5%増)、営業利益17億5400万円(同37.8%増)、純利益12億4500万円(同30.2%増)と見込み、純利益は、新規株式公開(IPO)前の2019年6月期の過去最高(10億1200万円)を更新する。

■PER9倍の直近IPO株人気を高め公開価格奪回から上場来高値目指す

 株価は、今年6月に公開価格1350円でIPされ1506円で初値をつけ上場来高値1568円まで買い進まれたが、配当権利落ちとIPO人気の一巡で下値を探り、上場来安値909円まで調整し、英会話スクール事業の譲渡などで1209円とリバウンドしたあと、1000円台固めを続け、今期業績の上方修正とともに窓を開けて1235円の戻り高値をつけ、足元ではこの窓埋め中である。PERは9倍台と割安であり、直近IPO株人気を高め、戻り高値抜けから公開価格1350円を奪回し上場来高値1568円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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