【どう見るこの株】VALUENEXは売られ過ぎ感、22年7月期1Q大幅増収・赤字縮小と順調

 VALUENEX<4422>(東マ)は、独自アルゴリズムを基盤とするビッグデータ解析ツールを展開している。22年7月期連結業績予想はコロナ禍による不透明感などを考慮して未定としているが、第1四半期が大幅増収で赤字縮小と順調であり、DXの流れも追い風だろう。収益拡大を期待したい。株価は上場来安値を更新して軟調展開だ。ただし売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。

■独自アルゴリズムのビッグデータ解析ツール

 アルゴリズム事業として、独自アルゴリズムを基盤とするビッグデータ解析ツール「VALUENEX Radar」を展開している。大量のテキストデータを一枚の俯瞰図として高精度に可視化・解析する俯瞰解析技術を通じて、顧客の経営戦略やR&D戦略に資するアウトプットを提供する。

 ビッグデータ俯瞰アルゴリズムをコアコンピテンシーとして、日本語・英語・中国語に対応した高精度なオリジナルアルゴリズムを特徴・強みとしている。21年3月には新技術の「世界初」を立証支援するエビデンス探索支援サービスを開始した。

 売上区分は、顧客要望に応じた調査・分析で課題を解決するコンサルティングサービス、クラウド経由でテキストデータ俯瞰解析ツールを提供するASPサービス(ライセンス料収入)としている。コンサルティングサービスの売上は、多くの企業の決算期末にあたる第3四半期に偏重する傾向がある。

 成長戦略として、世界最大のマーケットである米国を中心に、マーケティング・開発投資を投入する方針としている。

■22年7月期予想未定だが1Qは大幅増収・赤字縮小と順調

 22年7月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比21.3%増の1億14百万円、営業利益が34百万円の赤字(前年同期は81百万円の赤字)、経常利益が21百万円の赤字(同81百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が21百万円の赤字(同80百万円の赤字)だった。

 コンサルティングが牽引して大幅増収となり、コスト削減も寄与して各利益は赤字縮小した。売上高の内訳はコンサルティングが54.2%増の46百万円、ASPサービスが2.7%増の65百万円だった。

 通期連結業績予想はコロナ禍による不透明感などを考慮して未定としているが、第1四半期が大幅増収で赤字縮小と順調であり、DXの流れも追い風だろう。通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は売られ過ぎ感

 株価は上場来安値を更新して軟調展開だ。ただし売られ過ぎ感を強めている。調整一巡して反発を期待したい。12月24日の終値は775円、時価総額は約22億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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