【どう見るこの株】スノーピークは利益確定売り一巡、22年12月期も収益拡大基調

 スノーピーク<7816>(東1)は、アウトドアライフスタイル製品の開発・製造・卸売・小売およびキャンプ場運営を展開している。21年12月期は大幅増収増益予想としている。さらに22年12月期も世界的なアウトドア・キャンプ需要の高まりやブランド認知度向上で収益拡大基調だろう。株価は11月の上場来高値圏から反落したが、利益確定売りが一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■アウトドアライフスタイル製品の製造・販売

 新潟県燕三条発のアウトドアブランドとして、アウトドアライフスタイル製品(キャンプ用品を中心とするアウトドア製品、ガーデンファニチャー等のアーバンアウトドア製品、アパレル製品等)の開発・製造・卸売・小売、およびキャンプ場運営(国内6拠点)などを展開している。アウトドア製品は野外空間の衣食住すべてを自社開発していることが特徴だ。そして海外にも積極展開している。

 21年9月末時点の店舗数は、小売直営が43店舗(うち日本33店舗)、卸売のインストアが71店舗(うち日本71店舗)、ショップインショップが228店舗(うち日本200店舗)、エントリーストアが256店舗(うち日本253店舗)である。

 21年9月には新潟県と「観光振興および地域活性化に関する包括連携協定」を締結した。また21年10月には北海道羅臼町と「観光振興および地域活性化に関する包括連携協定」を締結した。23年春にはSnow Peak USA初のキャンプフィールド「Snow Peak Campfield Long Beach」をワシントン州ロングビーチにオープン予定である。

■21年12月期大幅増収増益予想、22年12月期も収益拡大基調

 21年12月期の連結業績予想(11月12日に2回目の上方修正)は、売上高が20年12月期比51.5%増の254億円、営業利益が2.4倍の36億50百万円、経常利益が2.4倍の37億70百万円、親会社株主帰属当期純利益が2.2倍の23億50百万円としている。配当予想は21年12月1日付株式2分割遡及換算後で20年12月期比3円75銭増配の10円(期末一括)としている。

 世界的なアウトドア・キャンプ需要の高まりも背景として大幅増収増益予想としている。国内では体験型消費(キャンプ場・イベント等)も強化してロイヤルユーザーの増加に取り組む。海外ではブランド認知度向上などに取り組むとしている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比61.0%増の183億93百万円、営業利益が3.2倍の25億56百万円、経常利益が3.4倍の26億96百万円、親会社株主帰属四半期純利益が3.2倍の17億66百万円だった。キャンプ需要の更なる拡大や増産体制の強化などで大幅増収となり、販促費や人件費の増加を吸収して大幅増益だった。

 第3四半期累計の大幅増収増益を受けて通期予想を上方修正(2回目)した。月次売上状況(前年比)を見ると、第4四半期も21年10月が合計145.2%、11月が合計146.6%と好調に推移している。

 さらに22年12月期も世界的なアウトドア・キャンプ需要の高まりやブランド認知度向上で収益拡大基調だろう。

■株価は利益確定売り一巡

 株価(21年12月1日付で株式2分割)は、急伸した11月の上場来高値圏から反落したが、利益確定売りが一巡して戻りを試す展開を期待したい。12月27日の終値は3280円、時価総額は約1251億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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