マルマエは22年8月期1Q大幅増収増益、通期上振れの可能性
- 2021/12/29 08:55
- 決算発表記事情報
(決算速報)
マルマエ<6264>(東1)は12月28日の取引時間終了後に22年8月期第1四半期業績(非連結)を発表した。受注が好調に推移して大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。収益拡大基調を期待したい。株価は急反発して11月の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。
■22年8月期1Q大幅増収増益、通期予想は上振れの可能性
22年8月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比76.1%増の19億38百万円、営業利益が3.0倍の5億95百万円、経常利益が3.0倍の5億92百万円、四半期純利益が3.1倍の4億22百万円だった。受注が好調に推移して大幅増収増益だった。収益認識基準適用の影響額として、売上高と売上原価がそれぞれ12百万円減少したが影響軽微である。
受注高は24.8%増の24億96百万円(半導体分野が2.1倍の18億73百万円、FPD分野が4.0倍の6億19百万円、その他分野が3百万円)で、売上高は半導体分野が61.6%増の14億44百万円、FPD分野が2.3倍の3億70百万円、その他分野が63百万円だった。半導体分野はメモリ向け需要に加えて、ロジック向け需要も急拡大した。FPD分野は大型真空チャンバー(真空容器)の受注拡大が牽引した。
コスト面では材料費、外注加工費、労務費などが増加したが、増収効果・稼働率上昇効果で吸収し、受注損失引当金やたな卸資産評価減の減少も寄与した。売上総利益率は40.7%で10.4ポイント上昇した。販管費は44.9%増加したが、販管費比率は10.0%で2.1ポイント低下した。
通期予想(収益認識基準適用だが損益への影響軽微)は据え置いて、売上高が21年8月期比34.1%増の72億円、営業利益が49.1%増の18億円、経常利益が48.3%増の17億80百万円、当期純利益が38.0%増の12億45百万円としている。配当予想は21年8月期比12円増配の36円(第2四半期末18円、期末18円)としている。
需要が高水準に推移して大幅増収増益・過去最高更新予想としている。売上高の計画は、半導体分野が40.0%増の59億08百万円、FPD分野が27.7%増の10億70百万円、その他分野が32.1%増の2億22百万円としている。
市場シェア拡大に向けて設備投資や採用投資(採用増に加えて労働分配率も向上方針)を積極的に実行するため、中期経営計画の22年8月期営業利益目標値20億円に対して若干未達の予想としているが、第1四半期の進捗率は売上高が26.9%、営業利益が33.1%、経常利益が33.3%、当期純利益が33.9%と高水準であり、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大基調を期待したい。
■株価は上値試す
株価は急反発して11月の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。12月28日の終値は3220円、今期予想PER(会社予想のEPS97円30銭で算出)は約33倍、時価総額は約420億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)