建設技術研究所が戻り高値に進む、配当落ち日に妥当値を上回り買い意欲の強さ示す

■12月配当を1株当15円増の60円に増配、29日は妥当値を50円近く上回る

 建設技術研究所<9621>(東1)は12月30日の前場、2523円(23円高)まで上げて前場の高値引けとなり、このところの出直り相場での高値を2日ぶりに更新した。

 12月22日、今12月期の期末配当(期末一括配当)について、利益還元の一層の充実を図るため、期末配当予想を1株当たり15円増の60円に修正すると発表。以後、出直り基調を続けている上、29日の配当権利落ち日も60円安が妥当値のところ13円安(2500円)にとどまった。このため、買い意欲の強さが示されたとの見方が出て注目されている。(HC)【株式市場】日経平均は反落し162円安だが鉄鋼、海運、建設など景気敏感株はしっかり
◆日経平均は2万8906円88銭(162円28銭安)、TOPIXは1998.99ポイント(6.03ポイント安)、出来高概算(東証1部)は8億5258万株

 12月29日(水)後場の東京株式市場は、鉄鋼株や海運株が小高いまま堅調に推移し、JR各社は前場上げたまま年末年始の予約率回復などが好感されて堅調、前場下げたソニーG<6758>(東1)や半導体株は回復基調となった。日経平均は持ち直し気味に始まり、13時頃から大引け間際まで200円安前後で推移。前日比では反落となったが、大引けに京セラ<6971>(東1)や太陽誘電<6976>(東1)などがポンと値を戻したため下げ幅を縮めた。明日の「棹尾の一振」に期待も。

 後場は、愛知銀行<8527>(東1)が業績予想の増額修正など好感されて一段ジリ高を続け、京都銀行<8369>(東1)は配当性向の拡大などで一段ジリ高。栃木銀行<8550>(東1)も次第高出値上がり率上位など地銀株が強い。インフォコム<4348>(東1)は香港の投資ファンド、オアシスグループによる保有が大量報告書で判明とされて一段高。ユニバンス<7254>(東2)はEV(電気自動車)時代の自部品メーカーとされ業績V字拡大期待などで一段ジリ高。アイサンテクノ<4667>(JQS)はトヨタ自<7203>(東1)が高速道の手放し運転システム標準化めざすとの報道などを受け一段と上げストップ高。上場4日目のエフ・コード<9211>(東マ)は2日ぶりに最高値を更新し、同3日目のアジアクエスト<4261>(東マ)は高値に急接近。3Dマトリクス<7777>(JQG)は次世代止血剤への期待衰えずとされ急反発。

 新規上場のInstitution for a Global Society(IGS)<4265>(東マ)は取引開始から30分を過ぎた午前9時33分に2002円(公開価格1720円の16%高)で初値をつけ、2170円まで上げて前引けは2013円。後場は売買錯綜となり大引けは1801円。

 東証1部の出来高概算は8億5258万株(前引けは4億214万株)、売買代金は2兆392億円(同9694億円)。1部上場2183銘柄のうち、値上がり銘柄数は1587(前引けは1326)銘柄、値下がり銘柄数は540(同758)銘柄。

 また、東証33業種別指数は14業種(前引けも14業種)が値上がりし、値上がり率上位は、海運、空運、水産農林、陸運、石油石炭、鉄鋼、繊維製品、建設、小売り、非鉄金属、などが高い。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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