ヤマシタヘルスケアホールディングスは22年5月期2Q累計大幅増益で通期利益予想を超過達成

(決算速報)
 ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>(東1)は1月6日の取引時間終了後に22年5月期第2四半期累計連結業績を発表した。コロナ禍の影響が和らいで実質的に増収となり、各利益は大幅増益だった。通期予想は据え置いて減益予想としているが、第2四半期累計の各利益は通期予想を超過達成している。通期予想は上振れが濃厚だろう。株価は12月の直近安値圏から反発して水準を切り上げている。大幅増益を好感して上値を試す展開を期待したい。

■22年5月期2Q累計大幅増益、通期予想据え置きだが上振れ濃厚

 22年5月期第2四半期累計の連結業績(収益認識基準適用のため売上高の前期比増減率は非掲載、利益への影響なし)は、売上高が273億35百万円、営業利益が55.2%増の6億63百万円、経常利益が52.3%増の7億01百万円、親会社株主帰属四半期純利益が52.9%増の4億71百万円だった。

 コロナ禍の影響が和らいで実質的に増収となり、各利益は大幅増益だった。なお収益認識基準適用で売上高と売上原価がそれぞれ86億56百万円減少している。従来基準によった場合の売上高は前年同期比10.7%増の359億92百万円だった。

 医療機器販売業は売上高が272億43百万円(従来基準によった場合の売上高は前年同期比11.2%増の358億98百万円)で、営業利益(全社費用等調整前)が39.7%増の10億73百万円だった。コロナ禍の影響が和らいで医療需要が回復傾向となり、主力商品の販売が好調だった。従来基準によった場合の分野別売上高は一般機器分野が26.9%増の62億55百万円、一般消耗品分野が6.6%増の119億47百万円、低侵襲治療分野が11.9%増の86億95百万円、専門分野が1.6%増の57億55百万円、情報・サービス分野が19.6%増の32億43百万円だった。

 医療機器製造・販売業は売上高が1億36百万円で営業利益が90.6%減の3百万円、医療モール事業は売上高が34百万円で営業利益が0百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が128億85百万円で営業利益が2億02百万円、第2四半期は売上高が144億50百万円で営業利益が4億61百万円だった。医療機関の設備投資関連で第2四半期と第4四半期の構成比が高くなる傾向がある。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が498億38百万円、営業利益が21年5月期比44.0%減の5億42百万円、経常利益が43.0%減の5億84百万円、親会社株主帰属当期純利益が48.9%減の3億46百万円としている。従来基準で試算した場合の売上高は7.6%減の648億06百万円としている。配当予想は21年5月期比49円減配の41円(期末一括)である。

 コロナ禍の影響(取引先医療機関における手術や検査・処置症例の減少に伴う消耗品の販売減少)が継続し、前期に発生したコロナ対策補助金による一時的なコロナ関連商品の需要継続が見込めないため減収減益予想としている。

 ただし第2四半期累計の進捗率は売上高が54.8%、営業利益が122.3%、経常利益が120.0%、親会社株主帰属当期純利益が136.1で、各利益は通期予想を超過達成している。通期予想は上振れが濃厚だろう。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は12月の直近安値圏から反発して水準を切り上げている。大幅増益を好感して上値を試す展開を期待したい。1月6日の終値は2038円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS135円69銭で算出)は約15倍、時価総額は約52億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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