『新国立競技場Go! ギリシャを思う』=2020年の東京オリンピックメイン会場として新国立競技場の建設が正式決定され今秋着工される。建設費2520億円という大規模のものである。祭りは華やかなほうがよいから設備も立派であるほうがよい。産業界の応援団に身を置くわれわれとしては波及効果に期待するところではあるがいささか心配でもある。
2004年にオリンピックを開催したギリシャは、オリンピック後に経済がおかしくなり始めた印象が強い。日本も1964年(昭和39年)の東京オリンピック後に証券会社の破綻など40年不況に襲われた。それでも当時の日本には元気があったから乗り越えて一時はジャパンアズナンバーワンに登りつめた。
今はどうだろう。高齢化で当時ほど元気はないし、とくにGDPの2倍に達する1000兆円規模の国の借金である。もちろん、オリンピック開催決定以来、「お・も・て・なし効果」で来日外国人観光客は増え早くも経済効果も見られる。
短期化社会の今日、先のことなど心配することはないとの見方もあるだろうし決定したことはヤルしかないこともある。2020年後の心配は取り越し苦労だったとなることを願うばかりである。