【鈴木雅光の投信Now】直販系ポートフォリオで資産運用は十分
- 2015/7/8 10:04
- 株式投資News
投資信託で資産運用する場合、最大のネックは何を買ったら良いのか分からないことだと思います。
何しろ5000本以上のファンドが運用されていますから。
とはいえ、何かを選ばなければ始まらないのも事実です。そこでお勧めしたいのが、直販系投資信託会社のファンドでポートフォリオを組むという方法です。直販系投資信託会社とは、原則として銀行や証券会社などの販売金融機関を介さずに、投資信託会社が直接、個人向けに投資信託を販売しています。
そのため、購入時に手数料がかからず、運用管理費用も安いなど、ローコスト運用が最大のウリでしたが、これに加えて最近の傾向としては、直販系投資信託会社のファンドに対する認知度が高まってきたせいか、順調な資金流入が続くという喜ばしい循環に入っています。なぜ喜ばしい循環なのかというと、継続的な資金流入は、好パフォーマンスを支えるベースになるからです。
この傾向が続く限り、資産運用は直販系投資信託会社のファンドでポートフォリオを組めば十分です。
たとえば、ポートフォリオのコアにセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド」を据えます。コアですから、仮に運用資金が100あれば、このうち60~70くらいを配分します。もちろん、複数のファンドに投資するのが面倒だというのであれば、同ファンドのみの運用でも良いでしょう。
ただ、同ファンドは世界中の債券、株式に分散投資するタイプなので、相対的に日本株の組入比率は低めになります。もし、日本株の組入比率をもう少し高めたいのであれば、他の直販系投資信託会社が運用する日本株ファンドを組み合わせます。
成長性に重点を置いた中小型株投資なら、レオス・キャピタル・ワークスの「ひふみ投信」。
ワールドワイドに活躍するグローバル企業を中心に投資するなら、コモンズ投信の「コモンズ30ファンド」。
やや漠としてはいますが、これからの日本に本当に必要とされる企業に投資する、鎌倉投信の「結い2101」。
これら3本の日本株ファンドのうち、投資方針に賛同できるいずれか1本、もしくは3本すべてに分散投資することでポートフォリオを組んではいかがでしょうか。
(証券会社、公社債新聞社、金融データシステム勤務を経て2004年にJOYntを設立、代表取締役に就任、著書多数)